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第7話…街

現実世界で忙しかったため久々の更新です…、

…なんだここ…、







俺が行き着いた場所の第一印象だった…、

そこは鐘の音の源であろう鐘突堂のある街だった…、それは間違いないはずだ…、

しかし何が変って、その街の雰囲気だ…、

夜であるため電灯が街を明るく照らしているし、普通ならば不気味な雰囲気などないはずだ…、

しかし、その街はなぜかまるで人の気配がなく、建造物が廃墟のように荒れ果てていた…、

そして何よりそこには…、

「…鉄?」

濃密な鉄分の臭いが漂っていた…、




俺はとりあえず何も考えることもなく街を歩いた、

辺りは静かで、俺の足音だけが高く響いていた、


コツン…コツン…、


自分の足音が不気味だ…、


コツン…コツン…、

…なぜだ?

なぜこの街はこんなに静かなんだ?

電気もついているし、生活の跡もあるのに…なぜ?

ただひたすら響き続ける自らの足音を聞き続けるうちに俺は気色の悪い不安に襲われ始めた…、

民間、コンビニ、古ぼけたガソリンスタンド…、

俺の日常となんらかわりない退屈な街の光景が広がっているだけなのに、静かなだけで何がこんなに不気味なのだろうか?


俺はどうしようもなく歩道のはじっこに座り込んだ、

…よくみると辺りの物は皆、何やら昭和の後期辺りで時が止まっているような気がした…、

「普通なら…良い雰囲気だとか思うのかな…」

俺はフッと笑ってみた、もちろん誰も見ていない、

俺はハァ…とため息をついて空を見上げた…、

するとその時鐘の音がなった…、




コーン…コーン…、



「…誰が鳴らしてるんだ?」

俺は不思議に思い、まだ遠くにある鐘突堂を見た、

遠すぎて鐘を鳴らす人影は見えない…、






コツッ…コツッ…、


「…?」

遠くから…人の足音が聞こえた…、



コツッ…コツッ…、


…まだ聞こえる…、

どうやら空耳ではないようだ…、



コツッ…コツッ…、


…足音が近づいてくる…、



コツッ…コツッ…、


音が近づいてくるにつき何か不安になった…、

今まで人の気配一つ無かったのに、なぜいきなり足音が聞こえてくるのだ…?

一体この足音の主は何者だ…?

俺はつい身体を強張らせた…、



コツッ…コツッ…、



…来るのか?

俺は声のない声で足音に聞いた…、







…足音がなくなった…、

「…?」




「シネ…!!」

「っ!?」

俺が声に驚き後ろを向くとそこにあったのは…、

「グァァァ!」

身体中を血で染めたまるでゲームのゾンビのような姿の人間が俺に向かって何か鈍く光るものを降り下ろそうとする姿だった…、

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