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<EP_024>その男、クズにつき

<登場人物>

アストレイア:正義の女神

イーリス:虹の女神

テセウス:英雄。冥界の椅子に張り付いている

アリアドネ:テセウス被害者の会 会長。テセウスの被害者でもある

メーディア:テセウス被害者の会 顧問。百戦錬磨の魔女

パイドラ:アリアドネの妹。テセウスの被害者

ヘレネ:テセウスの被害者

ペリグネ:テセウスの被害者。シニスの娘であり、メラニッポスの母

パイア:テセウスの被害者。猪を飼ってるオバちゃん

ケルキュオーン:テセウスの被害者。オカマ

アンティオペー:テセウスの被害者。アマゾンの女王の妹。ヒッポリュトスの母

デメテル:豊穣の女神。居酒屋でめて〜るの女将


「さて、ここまでで終了。アストレイア、最終判決をどうぞ!」

イーリスが振ると、背筋を伸ばし、テーブルの上で指を組むアストレイアの上半身が映った。

「被告テセウスをギルティとする!」

アストレイアの言葉に座敷内が歓声に包まれ、全員が喜びを爆発させた。

「ペリグネに対する強姦と人権無視。パイアに対する私刑。アリアドネに対する保護責任者義務違反と人権無視。アイゲウス王の自殺に関する過失。アンティオペーに対する拉致、強姦および殺人。ヘレネに対する未成年略取。被告テセウスは様々な犯罪を犯してきた。その他にも、自らの行いにより国そのものを存亡の危機に陥らせたことは十分に重い。その行動動機は全て身勝手なものであり、その後に反省の様子も見られない。よって情状酌量の余地は無い。以上のことから、本法廷においての最終結論として、被告テセウスをギルティとする。以上」

アストレイアが法槌代わりに空のジョッキをテーブルに叩きつけると会場は興奮のるつぼと化した。

「アストレイア、量刑は?」

イーリスの投げかけにアストレイアは首を少し捻ってから答えた。

「ふむ…ここは正式な法廷ではないからな。量刑については私の個人的見解にはなってしまうが、当然、極刑がふさわしいが、あいにく被告は既に死んでいる。そのため、魂をコキュートスに100年に留置するのが妥当と考える」

その判決に会場のボルテージは最高潮に上がっていった。

座敷内では女性陣が笑顔でハイタッチを交わし、パイドラとケルキュオーンが、スタッフに着させられた、マイクロビキニとブーメランパンツでポーズで歓喜を表していた。

コメント欄は「うむ。そうなるよな」「ザマァw」「キレてるよ、パイドラちゃん、ナイスバルク!」「肩にちっちゃい宮殿を乗っけてんのかい!」といったコメントで溢れかえっていった。

そんな中、ペルセポネから連絡が入った。

「はいは〜い。こちら冥界のペルセポネで〜す。今、旦那に確認したら100年は無理だけど、1年ぐらいならOKだそうで〜す」

「へ?ハーデス様?」

あまりにも簡単にコキュートスの使用許可が降りたことにアストレイアは目を丸くしてしまう。

「ふん、刑期が百分の一になったことをハーデス様に感謝しなさいよね」

アリアドネはテセウスを冷たく睨みつけながら吐き捨てた。

「じゃ、よろしくぅ〜」

ペルセポネがそう言うと、画面に獄卒たちが登場し、すっかりピエロとなったテセウスを椅子ごと持ち上げて画面外へと消えていった。

「お、おれは英雄テセウスだぞぉぉぉ〜、せ、せめて服は着させてぇ〜」

といったテセウスの情けない声がフェイドアウトしていった。

画面が座敷内に戻ると、水晶玉の前にアリアドネの笑顔が登場する。

その表情は晴れやかで、一段とあざとかった。

「さて、時間も長くなったので、今夜の配信はここまで。みんな、ここまで見てくれてありがとね〜。この動画が面白いと思った人はチャンネル登録、高評価、いいねボタンをクリックしてね〜。では、アリアドネの「お酒でGo!」今回はここでお終いで〜す。バイバ〜イ」

そう言って、あざとすぎる笑顔を残してアリアドネは水晶球をオフにした。

こうして狂乱の中、地獄の女子会は幕を閉じた。

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