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<EP_021>アルゴナウタイ経歴詐称疑惑 その1

<登場人物>

アストレイア:正義の女神

イーリス:虹の女神

テセウス:英雄。冥界の椅子に張り付いている

アリアドネ:テセウス被害者の会 会長。テセウスの被害者でもある

メーディア:テセウス被害者の会 顧問。百戦錬磨の魔女

パイドラ:アリアドネの妹。テセウスの被害者

ヘレネ:テセウスの被害者

ペリグネ:テセウスの被害者。シニスの娘であり、メラニッポスの母

パイア:テセウスの被害者。猪を飼ってるオバちゃん

ケルキュオーン:テセウスの被害者。オカマ

アンティオペー:テセウスの被害者。アマゾンの女王の妹。ヒッポリュトスの母

デメテル:豊穣の女神。居酒屋でめて〜るの女将


その頃、冥界にはケルベロスを生け捕りにしろという命令を受けたヘラクレスが来ていた。

ヘラクレスはハーデスと交渉しケルベロスを傷つけたり、殺したりしないことを条件に地上尾へ連れていくことを許可してもらった。

その時に、ヘラクレスは忘却の椅子に座っているテセウスとペイリトオスを見つけた。

二人が座っている椅子は「忘却の椅子」と呼ばれる椅子であり、座ったものは尻が椅子と癒着するのと同時に、記憶をどんどん失くしていき、生きていることすら忘れてしまうという恐ろしいものであった。

ヘラクレスが発見したとき、テセウスもペイリトオスも虚ろな目で見ているだけであった。

「テセウス、大丈夫か?」

ヘラクレスの言葉にも二人は反応しなかった。

二人が生きていることを確認したヘラクレスはテセウスを助けようと身体を持ち上げようとした。

その瞬間、テセウスは全てを思い出した。

「え!?ヘラクレスパイセン!?何?何?何?」

「テセウス、気がついたか。少し荒療治だが覚悟しろよ」

そういうとヘラクレスは力を振り絞ってテセウスを忘却の椅子から引き剥がしていった。

「ぎゃぁぁぁ、痛い、痛い、痛い、し、尻がもげる…パイセン、もっと優しく…うぎゃぁぁ!!」

ベリベリと音を立てながら椅子と癒着していたテセウスの尻肉が剥がれていきテセウスは忘却の椅子から生還した。

「い、痛ぇぇ…ケ、ケツが割れた……」

ヘラクレスはペイリトオスも同じように助けようとしたが、ペイリトオスを持ち上げようとすると大地が激しく揺れたため、ペイリトオスの救出は諦め、テセウスを連れて地上へと帰っていった。


コメント欄には「テセウスも置き去りで良かったんじゃねぇか?」「ケツは元から割れてる……」「あ、一応、血は赤いんだ」「このせいでアテナイ人は尻が薄いって言われるようになったんだよね」といったコメントが並んでいた。


「はいは〜い、ここでディオスクロイのお二人とヘラクレスさんと中継が繋がっていま〜す」

VTRを止めイーリスが指を弾くと画面にはヘラクレスとカストールとポルックスが映った。

「ディオスクロイさん、アテナイにはヘレネちゃん奪還のためだけに動いたんですか?」

「ええ。我々にアテナイ侵略の意図はありませんでしたよ。それは本当です。侵略するつもりなら、メネステウスではなく自分の配下を王位につけていましたよ」

カストールは穏やかに言った。

「ま、ヘレネを拐われて、頭にきてたからな。ちょっとやりすぎちまったかもしれねぇけどよ」

そう言ってポルックスはガハハと豪快に笑う。

「にしてもよ、そこのピエロみてぇなバカ面がアテナイ王でヘレネ誘拐犯なんだってな。運が良かったな。アテナイにいたら俺がアミュコスのようにドタマを叩き潰してたぜ」

ポルックスは再び豪快に笑ったが、指を鳴らしながら笑う目は全く笑っていなかった。

「まったく…相変わらずだね、ポルックス」

画面で笑うポルックスへメーディアが声をかけた。

「メーディアさん、ご無沙汰しております」

「メーディア姐さん、相変わらず貫禄あるねぇ」

カストールが軽く頭を下げ、ポルックスはニヤリと笑いながら挨拶をした。

「アルゴナウタイ以来かねぇ」

「そうですね。あの時はお世話になりました」

「はいは〜い、ヘラクレスさんもアルゴナウタイには参加していらっしゃったんですよね」

イーリスがヘラクレスに話を振ると、ヘラクレスも頭を下げた。

「メーディアさん、お久しぶりです。そうですね。イーリス様の言うとおり、俺もアルゴナウタイには参加してましたね。俺は途中で脱落しちゃいましたけど」

そう言うとヘラクレスは頭を掻いた。

「ヘラクレスさん、冥界でテセウスを見つけた時はどう思いました?」

「いやぁ、なんでいるのか知らなくてビックリしましたよ。まぁ、先代アテナイ王のアイゲウス王には世話になってましたからね。助けてやらないとって思いましたよ。ただ、ペイリトオスには悪いことをしました」

そう言ってヘラクレスは目を伏せた。

「で、そのアルゴナウタイのことでカストールさんからアストレイアに言いたいことがあるってことなんですよね?」

「はい。テセウスとアルゴナウタイに関することでアストレイア様に、是非とも聞いて頂きたいことがありまして、今回中継を繋いでいただきました」

イーリスが再びカストールへ話を振ると、カストールは真面目な顔で画面に向かって言った。

「タコワサ一つとネクタル中ジョッキで」

バイトのニンフにアンブロシアとネクタルを頼んでいたアストレイアは急に呼ばれてしまい、慌てて居住まいを正した。

コメント欄には「ガチの英雄が揃い踏みじゃねぇか」「アルゴナウタイって何?」「ギリシャ神話版アベンジャーズみたいなもんかな」「お、アストレイア様の素の表情ゲット。これは尊い」などといったコメントが流れていった。

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