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体育

「お前が団長なのか?本当に?」体育の授業中に先生が声掛けてきた。

体育の小林先生だ。

若いイケメンである。が、既に既婚である。

お子さんも生まれて幸せそうである。

実は新採同士ですぐに音楽の先生と結婚し、まだ3年目なのにパパである。

先生が新採の時、ちょうど夏希は1年だったのですごくモテてたのを知ってる。

女の子に取り囲まれてほとんど身動き取れない状態だった。

同じ新採同士で音楽の先生とあっと言う間にそうなったのか?

気付いた時には音楽の先生が来なくなってデキ婚だと聞かされた。

あの時も女子の空気が悪くなった。

今、夏希の周りが不穏なのは仕方ないのかもしれない。

「どうすんだ?応援合戦の演武?お前できるのか?」

そう応援団長と言っても通常は声出して応援してるだけだが、演武の時間があるのだ。

騎馬戦は男子少ないのでないが、午後1番に演舞を披露するのだ。

それも3年だけ。 

だいたいは、団体でタスキをして学ラン着て型を見せるのだが、

女子の多い学校なので、チアスタイルやらダンスするクラスもある。

とにかく人を集めて練習しなくてはいけない。

人望のない夏希にとって、1番苦手な行動が要求される。

まっ、夏希は放置して体育祭出ないつもりだが。

恥をかくのは選んだクラスメートだ。

「何もしないとか出ないってのは、ヤバイぞ…」体育の小林先生は付き合いも長いので、夏希をよく知ってる。

「ダメですかね〜?」夏希はしらばっくれる。

「お前、オカルト倶楽部作ったろ?職員室でも問題なってたし。

それで体育祭バックレたら学年主任や家庭科の先生どうすんだよ?」小林先生が心配してる。

「チッ」夏希は反対向いて舌打ちする。

そうだった。高3で殊勝に青春するためにオカルト倶楽部を無理くり作った弊害がこんなとこで!

「今さら他に人に変わって貰うとかは出来ないんですかね?」アテはないが聞いてみる。

「それは引き受けてくれる人をクラスの皆が了承すれば良いんじゃないか?」

小林先生はそう言って授業に戻った。


本当に面倒くさい!

どう切り抜けたら良いものか?

学校とは、とかく面倒な組織だ。

今日の授業はバスケットだ。スポーツ万能で陸上部でもある日高明奈はカモシカのような足と豊かなバストが相変わらずセクシーだ。

真面目で誠実な人柄と相まって本当にエロい。

遅ればせ説明するが、夏希は男も女も好きに性差はない。

身体のパーツもどっちだって良いのだ。

真面目で誠実で人間愛にあふれた人に弱い。

夏希から見ると奇跡なのだ、存在が。

彼女の無実が晴れれば、感謝されて応援団長を代わって貰えるかもしれない。

おっぱいパフパフさせて貰えるかも?

すばしっこいのでバスケは得意だ。

身体の大きな人間に当たっても当たり負けしない。

下半身が強いらしい。

ふと、前にエスカレーターで押してきたのは男性だから身体が飛んだが、

横断歩道は女な気がする。大したこと無かったのだ。

何なら踏ん張れたくらいだった。

推薦を妨害されるのを恐れた子か?楊世がらみか?

とにかく目障りか?

吹石先生にどうカマ掛けるか?


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