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屋形船

「もうダメ!終わり〜」ついばむようにフレンチキスを10回したら、引っ剥がされた。

「女は平気だろうが、男は大変なの!離れて!」色白だから顔が真っ赤だ。

そんな所も好きだ!可愛い!

名残惜しかったが仕方がない。

まあ、しかしこれでファーストキスは楊世と書き換えられた。夏希的に安心した。

世の中に善悪は実際ないだろうが、王麗明の策で人が一人亡くなっているのだから。

夏希の心が平穏を失ってしまう。

平和だった学園生活はニセモノだったのを思い知らされる。

その、内側はドロドロのぐちゃぐちゃだったのだ。

まあ、不倫くらいまでは笑えるんだが。

死人が出るのは辞めて貰いたい。

小林先生が闇落ちしたのも、やはり王麗明が言う「好感度の罠」なんだろうか?

教師であり、良きパパである仮面をそこまでして守りたいのか?人間は?

日高さんも優等生の仮面の下は嫉妬に狂う生々しい女の気配がする。


キスされ過ぎて顔が真っ赤になってる楊世が…良い!

楊世は好感度なんか気にしていない。

いかに自分に正直に生きるか?

それだけが楊世の関心だ。

王麗明も自分に正直に生きる事のみにしか興味がない。

家族や人の絆すら、彼らはいとも容易く捨てるだろう。

楊世は、申し訳ないって顔しながらも絶対己を貫く。

王麗明は、淡々と貫く。

でも、そんな人の方が側に居て夏希は楽だ。


翌日はオカルト倶楽部は皆で運河沿いを歩く。

もし心中から1人帰還してもずぶ濡れだ。

前もって着替えを隠していたばすだ。荷物を持ち歩いて違和感ないリュックサックを隠せるくらいの場所を探す。

一緒にいる吹石美香に絶対見つかってはいけなかったはずだ。

「しかしなんで、ココで殺す必要があったのかな?

もっと綺麗な風景の場所にすれば良いのに〜」サキが文句を言う。

前も誰かが指摘してたが、本当にそれだ。

「ココは場所柄屋形船が多いよね。それが大事だったのかな?」楊世が首を傾げながら言う。

「どうして?」サキが質問する。

「う〜ん、船の事良く知らないけど、屋形船って沢山人が乗るし、中で宴会して動き回るじゃん。

でも、安定してない?

他の船はウロウロすると船が揺れるから怒られるじゃん?釣り船とか?」楊世が説明する。

「確かに!俺、船酔いするタイプだけど屋形船だけ平気だわ!どうしてだろ?」ヒロが茂みをガサゴソしながら合点する。

携帯で調べたがイマイチ分からない。

「駅前に屋形船の受付あるじゃん。あそこで聞いたら分かるんじゃない?」サキが提案する。

月島はもんじゃ屋形船が出てるのだ。

「リュックサック置き場探してから、駅前聞きに行こうよ。」夏希が植え込みの中を覗きながら話す。

運河沿いにずっと校舎があるのだが、3階から小林先生が爪を噛みながらオカルト倶楽部を見ていた。

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