いつもどおりか!?生徒会
この作品のコンセプトは
・どれだけキャラを壊れさせられるか
・展開はぜんぜん進ませない。むしろわき道に逸れさせまくる
・この作品の登場人物は、全員どこか狂ってる
そして一番重要なのが
・さりげなく矛盾を入れていく
です。ではどうぞw
『ああ、一つ言い忘れたことが』
この期に及んで何だと言うんだ……?
俺たちは既に、先ほどの宣告でキャパシティが一杯だ。どう考えてもただの一般人の俺らは、武装したテロリストに抗う術なんて持っていない。
そんな視界の端で、なんだかモゾモゾしているソウ。掃除用具入れの中からバケツを引っ張り出し、スカートの中に手を入れ……って!?
『実は「ソウ!お前こんなところで何してんだ!?」に、もし辿り着けたなら「だって洩れちゃう」を差し上げましょう。頑張って下さいね?』
「ヒカリてめぇぇぇ!!」
「うおっ!?」
うおおおぉぉ!?能登が、能登が俺の襟元を掴んで揺さぶって……あがっ、あがががが。
「お前とソウのお陰で、肝心なところが聞こえなかっただろうがああぁぁ!!」
「おうっおうっおうっ」
「能登先輩やめて!ヒカリ先輩がオットセイになってる!!」
「えぇいどけっ、ナコ!コイツを殺して俺も死ぬぅぅ!!」
「ああ、駄目だ!浮気された奥さんみたいになってる!!」
~~~~~5分後
「「「「「はぁっ……はぁっ……!」」」」」
この非常時に、脇目も振らず大暴れしているバカどもが、我に返った瞬間だった。
ちなみに、ソウはこの暴徒鎮圧に参加していない。窓から膀胱辺りを押さえて出て行ったので、用を足しに行ったのだろう。……はっ!?想像なんかしてないぞっ!?
あ、さらにちなみに、スグルは暴れて(服装が)乱れた南を見てハアハアしてる。ドサクサに紛れてこいつは……大物かもしれない。
さて、どうやら俺のせいで肝心なところが聞こえなかったらしく、能登がすごいへこんでいた。すまん。
「おいおいおい、どうすんだよこれから……」
「確か、どこかに行けば、何かがもらえるんでしたね」
「……本当に肝心なところが聞こえていなかったんだな」
「うぅむ……」
ソウを除いた全員で唸る。何か、何かヒントはないだろうか……?
「……ただいま」
「お、ソウ。お帰り」
「何事もなかったのか?」
「……な、ない」
「おい、なんだそのあからさまな動揺の仕方は」
能登の質問に、グググッ、と顔を逸らすソウ。全員が確信した、こいつは黒だ……。
「怒らないから言ってみろって」
「……うぅ」
「能登、任せろ。……このメスぶ〇が!さっさと教えやがれ!!」
「お、おいヒカリ!?どうし「ごっ……ご主人さま」ええええぇぇぇ!?」
ふふふ……先ほど発覚したとおり、コイツは……ドMだ。
「はぁ、はぁ……」
「あうぅ……」
「おい、そこの変態と幼女。こっちゃ来い」
部屋の隅で狼とうさぎのような構図になっている2人を呼び寄せ、生徒会室の席に着く。意図せずいつもどおりの配置となったが、みんな一様に表情は暗い。
と、突如ガタンガタンと掃除用具入れが揺れる。どうやら香山先生が起きたみたいだ。
ガタンガタンッ!
「「「「「「…………」」」」」」
ガタッ、ガタガタッ!!
「「「「「「…………」」」」」」
ガコンッ!ズガッ!!ゴゴッ!!
「……誰か行けよ……」
「嫌だよ、何か不気味だし」
「……鞭……」
「大丈夫だソウ、そのうち帰ってくる」
「能登先輩逝ってくださいよ~、気絶させたの先輩じゃないですか~」
「……逝ってくる」
ナコに言われ、渋々席を立つ能登。不気味にガタガタ揺れる用具入れに、全員顔を引きつらせた。
「じゃ、じゃあ、開けるぞ……」
「「「「「ゴクッ……」」」」」
ガチャっ。
「何であたしが入ってるの分かってるのに、開けるの躊躇してんだよ!?押し付けあってんだよ!?」
「「「「「「何だ、香山先生か」」」」」」
「しまいにゃ泣くぞコラァッ!!(泣)」
さすがに虐め過ぎたみたいだ。涙目で睨んで来る美人教師(笑)を開放し、先ほどの作戦会議に戻る。
多くの生徒は体育館に集められ、偶然教室に居なかった生徒は、学校に取り残されている、と。
さらに、俺たちには敵が何人居るかも、何人の生徒が現状で無事なのかも、全く分からない。
「俺たち……不利だな」
「いや、分かり切ったことだったろう?死にたくはないが、俺らの立場が絶望的には違いない」
「さっきの放送を、聞き逃したのが痛いですね……」
俺、能登、スグルが苦い顔をする中、キョトンとした香山先生が、ユラユラと不思議なおどりを踊りだした。MPが下がる。
「あのさぁ、さっきの放送ってさぁ……」
「ちょっと黙ってろどろにんぎょう」
「誰がどろにんぎょうかッ!?」
「MP下がるし」
「MPッ!?」
やばい、楽しい。非常時だというのに、いつものように香山先生弄りをしてしまった。
「ヒカリ先輩、キャラ変わってる……」
「当初はツッコミキャラだったのになぁ」
「前回の投稿から約半年も放置してたから、キャラがブレて「メタなこと言うな!」」
全く、ソウは突然饒舌になると思ったらコレだから……。
ナコも能登も、十分崩壊してるがな。ナコ空気だし。
「おい、スグル。お前も少しは……」
現状にため息をつき、言い放った能登はスグルを見て言葉を飲み込んだ。いや、絶句した。
「はあはあはあはあはあははははは……」
「んー!んー!!」
簡潔に、今の状況を説明しておく。
▼香山先生を解放したあと、放置していた鞭で、南が縛られていた。
▼しかも、スグルはその南を抱え、今まさに、窓から連れ去ろうとしていた。
▼…………南は、亀甲縛りだった。
「ちょっ、犯罪者!!お前犯罪者!!」
「人質を解放しろッ」
「今ならまだ間に合うよ!?」
「……おふくろさんが、泣いてるぞ」
「はっはっは、南よ!あたしの受けた恥辱を思い知れッ!!」
「ふふふ。皆さん何を言っているのです?南さんとは合意の上ですよ?」
「んーッ!?んーんんー!!」
「本人はメチャクチャ否定しているが」
「照れ屋さんなんです」
「それで済ますお前の豪胆さが素晴らしいわ」
「……サラダバー」
あ、逃げた。
突然の、生徒会崩壊の危機。
花嫁は連れ去られた……悪の化身ぺドリアンに。
生徒会の面々は、無事に花嫁を蕾のまま取り返すことができるのかっ。
第18話『散らされた純潔、巧妙な罠』、乞うご期待!!
「犯人は、身内に居たのかッ……!」
「最近ホントにヒカリの暴走が著しいな」
「ですねぇ、半年前はまともだったのに」
「だまらっしゃい!!お前らが色々面倒起こすから、許容量オーバーしちまったんだよ!!ふざけないとやってられるか!!」
「……そもそも18話って」
「実は純潔散らされるのはヒカリで、ナコはスグルの配下だったんだろ」
「もう能登先輩ったら、わ・か・っ・て・る(はぁと)」
「……お前ら仲いーなー。あたしも混ぜろッ!」
…………もうやだ。
そして、誰も失踪した南とスグルを心配していないところが、凄まじいな。そうシミジミ思った、非日常の昼下がり。
お久しぶりでございます、皆様。
ソウを洩らさせるかどうか迷ったんですが、こんな形に。
え、でもこれって立ちショ(ry
さて、主要キャラ2人脱落w愛の逃避行ですねww
ってかテロリスト居るって言ってるのに、みんな自由過ぎるでしょww
次回の更新も無期限未定、完結するの?
まぁ、気長に待ってやってくださいなw