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サモナーズロード ~召喚士の王~  作者: 糸音
GAME2 消えかけの幼馴染と【意志と選択】
19/95

幕間  ~リウラが見た記憶~

 これはリウラが一時的に体を取り戻す、ほんの少し前に流れてきた記憶だ。


「……リウラ、私の代わりに王にならないか?」


 開幕聞こえてきたのは、女性の声。

 とある世界の王城で、玉座から降りて、リウラと視線を並べて語り掛けてくる何者かの記憶。

 これが誰の記憶かはわからないが、目線が並ぶということは同じくらいの背丈なのだろうと、リウラは思った。


「……すまない。俺は王にはならない」


 しばらく考え込んだ後、そう返答した自分の姿は酷く悲しそうだった。


「王になるということは、命を選ぶということになる。俺は、……俺は大切な者たちとは、一分一秒でも同じ時を過ごしていたい。お前みたいに、割り切ることはできない」


「……そうか」


 そうリウラに返した声は、どこか残念そうではあったが、何かに納得したような、含みを帯びた声だった。


「……だからこそ、お前を王にしろという声が多く上がるのかもしれないな」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「――王」


 そうつぶやいたときには、リウラは体を取り戻していた。


「……召喚士の、王」


 王、と聞いて、聖也と会う前の自分が最後に聞いたであろう言葉を思い出す。


「――召喚士の王(サモナーズロード)




「リウラ……?」


 結の魂の抜けたような声で、ハッとリウラは我に返った。

 体が復活している。手がある。足が動く。


 なぜ突然体が戻ったのかはわからない。

 だが、動ける体があるのなら――



「隠れていてくれ。俺は主を――聖也を助けに行くとしよう」


 己を信じる勇気を見せた、俺の召喚者の下へ行かねばなるまい。

 理解の追い付かない結を背に、リウラは聖也のいる戦場へ全速力で駆けだしたのだった。


ここまで読んでくださりありがとうございます。


初めての物語創作ということで、荒い点も多いかと思います。加え、なろうの流行とは大きく外れた本作なので、人によってはストレスフルな場面もあったかもしれません。


それでも読んでくださる人がいて、最新話まで追ってくださる方々がいることをとても嬉しく、有難く思っております。本当に感謝してもし足りないです。


ようやく主人公たちの始まりの物語を載せきることができました。

私の完全な趣味による作品ではありますが、次回以降の展開も楽しみにしていただけると幸いです。


もしお話を気に入って頂けた、続きが気になるという方がいらっしゃれば、感想などを頂けると励みになります<(_ _)>

また、このお話が好きそうな方に広めていただけると幸いです。


ストックはまだあるので、まだ投稿は続けていきます。


拙作ではありますが、もし読んで頂けるのであれば、今後とも宜しくお願い致します。

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