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『週刊 都市伝説をつくる』  作者: さくそう★ぶらっく
8/11

あやしのあめ

「あやしのあめ」と書くと、まるで子供にあげる飴ちゃんみたいなイメージになってしまいますが、漢字だと「怪雨」。

 英語だと「falls from the skies」の頭文字を取った省略で、ファフロツキーズって言われてます。


 降るはずの無いものが空から降ってくる現象。

 一時期、ニュースでも取り上げられた、魚とかおたまじゃくしが降ってきたように散らばってるアレです。

 海産物は干物でも降るそう。


 あとは採れる季節ではない木の実なんかも降るそうで・・・。

 報告例はないけど生の銀杏とか降ったら大惨事ですね。


 オカルトの成分を多目にすると、謎の物質が降ってくるようで「エンゼルヘアー」が代表。

 金髪のような糸状の物質が降ってきて、地上の物に当たるとゼリーみたいになって溶けて消えてしまうそう。

 UFOの目撃談や怪しい雲を見た話と組み合わされる事もあります。


 夢成分を多目にすると、コイン、お札なんかも降ってくるそうで。

 リングサイドでも無いのに降るお金の雨。

 一回目撃してみたい。




 原因は色々と推理されてます。



・竜巻説

 竜巻で巻き上げられた物が降ってきてるよ、って説です。

 実際に巻き上げられた、降ってきたがペアで報告された事例もあるそう。


 でも、魚やカエルなら一種類だけ(・・)降ることが多いそうで。

 巻き上げられたはずの他の物、例えば石とかゴミが一緒に降ってこないのも謎。

 竜巻には遠心分離機みたいに重さや形で吸い上げた物をわける機能があるのだろうか?



・飛行物体投下説

 ニュースでも取り上げられた小魚とかおたまじゃくしの件は、鳥が吐き出した事になってました。

 食べ過ぎとかなにかに驚いたさぎなどの水鳥が飛びながらオェっと。

 なんか有名なアスキーアートが浮かんできます。

 降ってくる物が鳥の餌で、範囲が狭ければ矛盾の無い説。


 夏の晴れた空から降る氷なんかも飛行機の着氷剥がれ、もっと直接的な話だと飛行機が荷崩れで物を落としちゃったあとバレたら不味いので黙ってる、って説も。

 最近の飛行機だと想像しづらいですが、昔の複葉機ならありそう。

 降ってくる物と場所が常識の範囲内なら一番説得力のある説。



・実は降ってないんじゃない?説

 田舎にいくと遭遇できるのですが、カエルって大発生します。

 ちょうど初夏のある雨の日、池の横の道を埋めつくす、カエル、蛙、かえる。


 踏まないように爪先立って歩く人々。

 飛びつかれてあがる黄色い悲鳴。


 覚悟完了して踏み込むアクセル。

 通りすぎた後の惨状を見てあがる黄色い悲鳴。


 ちょっと話がそれましたが、生き物の大発生って結構あります。

 海外のカニの大移動とかテレビ番組で見ますね。

 朝起きたら移動してきたカエルやカニが町一杯にビッシリだと「降ってきた!?」と思ってもおかしくない。

 ファフロツキーズでも実際に降ってきたところを見てない事もあるようです。



・尾ひれ説

 上記を踏まえて、何らかの落下現象があったあと話が大袈裟になっちゃった説。

 小魚が大きめに、一抱えぐらいの範囲が村全体に。


 ねぇねぇ知ってる? って話すなら、できるだけ面白く話したくなるもの。

 落下物は片付けられちゃうので証拠もないし。


 尾ひれ背びれはつけ放題です。




 嘘か本当か定かでは無いのですが「天空の城ラピ○タ」の物語の元になってるって話も。

 昔の人は空に城があってそこから色々な物が降ってきてると想像したようです。


 タイトルにも書いた通り、日本語では怪雨。

 珍しく海外から伝わる前に・・・と書こうと思ったのですが。


 英語じゃないけど、中国発祥の可能性がありますね。

 まあ、日本でもおきる現象のようです。


ーーーここまでがお話の枕ですーーー


 ここから都市伝説を作ってみよう、と言うのが主旨です。


「なぁ、聞いたか隣町の話」

「銀杏が降ったってやつか?」

においが、まだとれないらしい」

「まさか、見、いや、ぎに行こうとか言わないよな?」

「それこそまさか。でも不思議だよな。今、銀杏のる季節じゃないだろ?」

「ああ、銀杏が降った道の街路樹はナナカマドで木より高いところから降ってきたらしい」

「詳しいな」

「いや、知り合いがおかしなメール送ってきて」

「『天空の城を見た』ってバルス?」

「違う。竹田城でもないぞ」

「なら、なんだよ」

「そいつが言うには、銀杏が降る前に真っ黒い雲が出て、そん中に城が見えたらしい」

「写真は?」

「それが、スマホが固まったらしい」

「オカルトあるあるだな。どうせ荷崩れして散らばった銀杏に尾ひれがついたんだろ」

「まあな、って? アレ見ろ!」

「うおっ! マヂで黒雲」

「おかしい、おかしい! 青空にポツンと黒雲っておかしい!」

「なぁ? あの光ってるのってシャチホコ?」

「城って日本の・・・。あ、降らせるなら良いもの、良いものお願いします!」

「あ、ずりい! 俺も! お金、価値の有るもの下さい!」

「って。祈ってもな」

「あ、やっぱりスマホ動かねー」

「ん? なんか降ってきた」

「・・・コインとか札じゃ無いみたいだな」

「乾物っぽいけど、なんだこれ?」

「魚の尻尾?」「フカヒレか?」

「ああ、尾ひれの話してて」

「金目の物って言ったから」


 タイトルは「尾ひれがオチた話」で。

 なんか、都市伝説より昔話よりのような気がします。



次回もタイトル未定で週末に。

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