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進まないシナリオ

 結局、リファーちゃんはあの後すぐ家に帰った。父に言われて馬車までお見送りに行かされましたとさ。

 一応、念の為、もしかしたらって可能性もあったし、父にそれとな〜く聞いてみたら…。

 

 「お前の婚約者に、と考えている。」


 うん、わかってた。予想通りだったよ。貴族的には8歳差なんて普通だしね。ハハッ。


 このまま順調に兄が王位を継げば、私は山向こうの隣国のそのまた向こう、クレアトゥーラ大公国を継ぐことになる。


 クレアトゥーラ大公位とは代々王の兄弟に与えられるものなのだが、父には兄弟がいなくて、祖父の弟が現在治めている。祖父の弟といっても、まだギリギリ四十代なんだけどさ。人生五十年のこの世界的には十分お爺ちゃんだろう。早急な世代交代が望まれる。

 大公に求められるもの。それは端的に言えば王家の血筋である。

 万が一の時に備えて直系王族を遠隔地に配置する。ほんの百年ちょっと前まで、度々戦火に曝されていたこの大陸では割と珍しくない国策である。大体の国の王族が親戚だったり、婚姻関係だったりするしね。少しでも縁の深い統治者を置いて、被害を減らそうって考えなんだと思う。

 

 まあ、そんな訳で。将来一国一城の主(貴族もそうなんだけど、規模が違うからね、規模が)になることが決まっている私に、国内でも有数の権力を持つクロンバックの娘を宛てがおうとしているんだろうね。属国とはいえ、一国の后になるんだし。生半可なお嬢さんじゃあねぇ。優秀な家臣も連れて行かなきゃだし。

 

 でもこのままだとさ、クロンバックに権力が集まり過ぎちゃう気がするんだけど。藤原氏みたいになっちゃマズイでしょ。

 それを踏まえての嫌われミッションなのかな?


 私とリファーちゃんの年齢差については

 ①本来ならリファーちゃんはもっと早く生まれる予定だった。母のNAISEIの影響で出生時期がズレた。

 ②神的に5年とか誤差の範囲内。気にしたら負け。

 の2パターン考えた。

 個人的には②希望なんだけど…。ここがゲーム世界だって考えると①なんだろーなー。ラスボスは母親かなー。勝てる気しねー。ウケる。


 リファーちゃんはまだ赤ん坊だから、しばらくはイベントも起こらないだろうし。もし起きたら死亡フラグっぽいし。詰むな。


 次は12歳の社交界デビューか13歳の入学式かなぁ。


 そう、学校があるんですよこの国。さすが恋愛シュミレーションゲームだよね。13歳から18歳までの子供が通う、全寮制。お約束だね。王都からは馬車で半日の距離にある。お兄ちゃんも来年から通います。

 余談だけど、王立学校はこの一つしかない。賢妃と謳われる彼女は、何故か教育には力を入れていない。愚民化政策なんですかねぇ。

 

 学校は文官育成コースと士官育成コースに別れていて、男女共学。兄はあの見た目によらず意外と好戦的だから、士官育成コースにするんだって。為政者ェ。

 成人が15歳だから、女の子は半分くらいが結婚中退するみたい。婚活かよ。肉食系女子とか苦手なんだけど。近寄らんとこ。

 平民の数は少なくて、大商人の息子とか、エリート官僚候補とかしかいないんだって。

 はい、ヒロイン登場フラグですね!


 下級貴族の庶子か、才能が有り余る平民、大穴は他国のお姫様かなー。留学制度あるし。

 あー、なんかちょっと楽しみになってきたぞ!


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