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プロローグ

 「あ、君の人生、短いけど書類的には大往生だから」

 

 神様(推定)のその一言で、私の人生と、神様(ひょっとしたら天使かもしれない)を前にちょっと――ではなく非常に、かなり、山ほど期待していた物語はあっけなく終わった。

 

 …まだ何も始まっていないのに。ただ死んだだけで終わってしまうとはこれ如何に。誰か復活の呪文を唱えろ下さい!

 

 いや、私の人生って意味なら確かにちゃんと一生分、始めから終わりまであったんだけどさ。きっちり17年分あったんだけどさ。

 違うじゃん?そうじゃないじゃん?ここは今流行りの『間違えて殺しちゃいました(土下座)お詫びにチートあげるので異世界転生で勘弁して下さい(土下座)』がくる流れじゃん?

 チートで美少女魔術師になって、ピンチはイケメン剣士が助けてくれたり!

 チートでポーション作って成金になって、イケメン奴隷を買ったり!

 チートでとにかく男女問わずモッテモテになったりするのがお約束でしょ!?

 あ、魔王退治は遠慮しまーす。柄じゃないんで。

 

 とか考えてみたが、私の最期は確かに神様(暫定)の言う通り、大往生だったのだと思う。

 最後に目を閉じたとき、私は確かに幸福を感じていたから。

 確かな満足感とそれなりの充実感。そして何よりもの安心感に包まれて、なんの憂いもなく私は死んだ――はずだ。これが噂の走馬灯でも無い限り。

 

 私はもう、死んでいる。

 

 それも神様(自称)曰く大往生で。書類的にはって意味がわからんけど。なんの書類なのさ。

 

 「でも、どーしてもって言うんなら…」

 

 言ってないし。思ってもないし。つーかまだ話続いとったんかい。ぶっちゃけ忘れとったわ。いろいろ衝撃的すぎて。

 というツッコミもむなしく、私は神様(羽がないから天使ではないだろうという判断から)とやらの意思で、ほぼ無理やり、異世界に送られてしまった。

 

 説明?

 勿論ありませんでしたとも!ハハッ!

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