帝都襲撃未遂事件
暗い部屋で男たちは話していた。
「我らも限界だ!いつまで劣等民族どもに従わなければいけない!?」
集まった数十人の中のリーダーのようなものが言う。
「そうだ!劣等民族どもはすべてのものが平等だと言うが本当なら我らを敬うのが常識ではないか!」
副リーダーのようなものが言う。
「そうだ!劣等民族なんかに従っていられるか!」
「奴等は平等とか言いながら我らを支配しているではないか!」
「口先だけの劣等民族に従っていられるか!」
「我らこそが劣等民族どもを支配するべきだ!」
彼らは口々に叫ぶ。
「今こそ我ら『鬼の一族』は独立するときだ!」
おおおおっ!数十人の声が部屋の中でこだまする。
「いくぞ!同士よ!狙うは劣等民族の首都東京だ!」
「そんなことはさせねぇよ」
「!?」
瞬間リーダーのようなものの首が飛ぶ。突然現れた男により切られたのだ。
「うわぁぁぁぁぁ!お頭ぁぁぁぁぁ!」
「てめぇ!何するんだ!」
リーダーを一瞬で殺された奴等は口々に叫びながら男に向かって突っ込んでくる。
「馬鹿な奴等だな。こんなところに一人で来るわけないだろ」
ダダダダダダ!
部屋の中で響く銃声。男の前にいたやつらが短い悲鳴をあげながら倒れていく。すると男の後ろから十数人の兵士が入ってくる。
「大日本帝国陸軍だ!全員降伏せよ!」
隊長と思わしき男が声をあげる。
「畜生。ここまでかよ」
不利を悟った奴等は全員降伏した。
後に『帝都襲撃未遂事件』と呼ばれるこの騒動は収まった。