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暴君の妃  作者: 六花
3/3

血婚 祝福

医師からの診察、治療を行い、まだマナーや知識の勉強が出来ない為ガウィンとの勉強を行う

「まず貴族として大切な勉強だ、これはジャスミンに関係ある事」

小さく頷く

貴族において、王族、大公、公爵には許された契約がある

それが血婚(けっこん)

血婚とは血を交わし片方が死ねば、その時、パートナーも死ぬる

君の両親のように

この血婚は王族、大公、公爵は番しか愛せない、その番以外は興味も抱かないし、愛せない、勿論女性はそれが解らない、しかし男にとっては掛け替えのない運命の人

「君の両親も運命の出会いだった、そして君の夫も、陛下は君以外愛せない」

ガウィンの言葉に驚く

陛下は私を愛してる

「前王は王妃を愛していた、王妃が亡くなった時、彼は今にも死にそうだったが王子の為留まり、王子が成人して自害した

血婚を許さなかった前王妃に感謝だ」

(私があの時、死んだ後、陛下はどうなさったのだろう)

血婚はしなかった、知らなかったから陛下は生きたのだろう

しかし後継者が居なかったから

「まぁ、あるバカは執着ありまくりで知人を殺し監禁した人もいる

陛下が嫌なら別居として守ってやるから安心しろ」

ジャスミンは父から黒いオーラが見え頷くしかない

「ジャスミン、君の祝福は?」

『言霊』

「だから沈黙か」

頷く

「ウラハバーンの血族は鳥類の獣化だ、そして同類の会話も出来る」

鳥類

「来なさい」

庭に出る

「ラナ、ジョセフィーヌ来なさい」

二人の女性

「二人はスパイだ、君の事を調べてくれたのも二人なんだ、みせてくれ」

二人は小さなリスになる

「彼女達はモモンガ、リスの仲間だが空を飛ぶ、その為諜報には欠かせない、飛ぶ物は全て私達の仲間だ、ありがとう二人共」

「旦那様とお嬢様の為なら」

「同じく」

ガウィンは頷く


儀式が行われる

「祭壇に上がり鳳凰の銅像に祈るんだ

さすれば君の鳥が導く」

髪の色と同じ青色のドレス、これが大公の儀式の礼服

歩み跪く

『やっと会えた、私は貴女を待って居た』

青く大きな鳥

気がつくと地面が近い

瑠璃鶲(ルリビタキ)か美しい鳥になって」

違う、私は瑠璃鶲ではない

『貴女は長い時の中、鳥化出来なかったからまだ子供、訓練すれば本来の姿に慣れるわ

父には秘密の方が面白いでしょうね』

この鳥、苦手なタイプかもしれない


体も良くなりマナーを学び、知識を得る

その中、ジャスミンに側近として、騎士ルーカス、待女のアメリアとラナ、執事のアーノルドが付かせた。

ルーフェルト家や王妃宮も自分の傍には誰一人居なかった

それなのに四人も

ジャスミンはガウィンを見る

「君の安全な為だから」

そう言われてもだ、慣れない


ジャスミンはある視線を感じる

従妹のローズに似た嫌な視線

「どうしたジャスミン」

ジャスミンは否定し、部屋へ戻る


彼女が旦那様がずっと探して居た娘、ジャスミン様

傷だらけで無表情、無言、旦那様と同じなのは髪の色と瞳の色のみ

可愛げすらないし、王妃だと言う

王妃なら、王都で静かに贅沢してれば良いのに、ドレスもアクセサリーも興味すら無い

待女は苛立たせる

そんな時、待女長と執事長に呼ばれた

「エミリア、貴女はお嬢様の待女から外します」

「何故ですか」

「旦那様の命令です」

やっとお嬢様の待女に慣れたのに、どうして

「拒むのなら辞めて貰います」

エミリアは従い移動となる


ジャスミンが姿を消してから王からの贈り物が無い、使用人達からの連絡はあるのに

ローズが苛立つ

どこに居るのよあの役立たず!

あんたの居場所なんて無いんだから!


グリオンは王妃宮の使用人達を見て、ルーフェルト家のやりとりの手紙を読む

「貴様の主は王妃であり、ルーフェルト家ではない、まして王宮の使用人共が」

いつも優しい陛下に似つかわしく無い怒り口調、陛下の怒り

祝福も扱えない、力も無いお飾り王妃のはず、それなのに

「私の妃はジャスミンだけだ」

そんなはず無い、有り得ない、何故あんな女を求めるのか、使用人達は解らない


ジャスミンは鳥の姿になり空を舞う

「ジャスミン、来なさい」

ガウィンの執務室の窓に向かい、入ると人の姿となる

「上手くなったな、ジャスミン」

小さく頷く

「陛下から手紙が来てる

後日舞踏会の招待状だ、お前を大公の娘として発表し、ルーフェルト家に復讐をと陛下はお考えだ」

ルーフェルト家の復讐

復讐した所で私は何も変わらない、陛下が私を愛しても私は愛が解らないのだから

王都へ行く準備、ジャスミンは逃げる

「ジャスミンいい加減に」

蹲り泣き出す

「……そんなに嫌かドレスは」

頷く

「わかった、だが礼服は着て貰う」

何故あんなにドレスを嫌がるのか、皆は解らない


彼女はジャスミンを見る

王妃の癖に王都へ行くのも、ドレスも嫌がる

意味が解らない苛立たせる

その時刃が向けられる

「お嬢様に殺意を抱くとは待女としてあるまじき意思だな」

その日一人の待女が消された

ジャスミンの知らない場所で

男が立ち尽くすとガウィンが来た

「殺したのですか?」

「私に敬語を使うな、ガウィン・ウルハバーン」

「そうだな」

影武者としての彼の仕事、前までは私の仕事

「あの子にジャスミンに会わないのか?」

「会えない、あの子には」

影武者は消える

ガウィンは溜め息を吐き出し屋敷へ戻る


朝、馬車に乗り込み、王都へ向かう






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