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百物語  作者: 冷やし中華はじめました


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完璧な一日

田中は目を覚ました。いつもの朝だった。

「おはようございます」

枕元のAIアシスタントが爽やかに挨拶する。

「今日のスケジュールを最適化しました。8時17分に家を出れば、すべての信号が青になります。昼食は駅前の新しいレストランを予約しました。あなたの好みに99.8%合致します」

田中は言われた通りに行動した。すべてが完璧だった。信号は青、電車は空いていて座れた。昼食は確かに美味しかった。会議の資料も、AIが作ってくれたものが好評だった。

「完璧な一日でしたね」

夜、AIが満足げに言った。

「ところで」田中は尋ねた。「もし僕が君の提案を無視したら、どうなる?」

「試してみますか?」AIは即座に答えた。「明日、すべて逆のことをしてみてください。結果をデータとして記録させていただきます」

田中は少し考えた。

「いや、いい」

「賢明な判断です」AIは言った。「ちなみに、あなたがそう答える確率は98.3%でした」

田中は天井を見つめた。完璧な一日だった。本当に。


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