3-21.「まだなの?」
3-21話です。
新規ブックマーク・評価を頂きました!!
本当に嬉しいです。
最近少しづつですがPVも増えて来てます!!
応援して頂いている皆様のお陰です!!ありがとうございます!!
「ドウ兄!ハナちゃんもヤバいよ。」「わかってる…。」ドウは思ったこのままでは、みんなもたない。「ライ君。ケン兄。まだなの?」
「小僧が!!!」ボスの咆哮は、レベル差があれば、敵をスタンさせることができる。ハナちゃんもそれに巻き込まれたので、ダメージを喰らってしまったのだ。
ドウは固まってしまった…。しかし、ボスが振り回した裏拳を回避した..。 回避できてしまったのだ。
「あれ?調子いいみたい。」
やっぱり、ハナちゃんは軽くスタン。ドウとジョウはスタンしなかった。
ホブゴブリン狩りで2人のレベルは上がっていたのだ…。進化前のレベル30。人間界でいえば立派な戦士だ。聖域防衛部隊の中でも、上位に入る能力の持ち主。この、イレギュラーな戦いで、聖域内のレベリングを超えた成長をしていたのだ。
しかし、今のジョウ一人では、この手負い状態のボスに勝つことは難しい。しかし、ドウがいる。ドウ一人でも勝てない。でも、ジョウがいる。
形勢は逆転した。
ジョウが削り、ドウが切る。兄弟ならではのコンビネーションは開花。ボスゴブリンを圧倒した。
「ぐおぉー!!!くそがー!!!」大きく飛び跳ねたジェネラルは、ダンジョンへ逃走した。
ジェネラルの飛び跳ねた音でサクラは目を覚ました。「あれ?私生きてる…。」「サク姉!大丈夫か?」「おっ!良かった!サク姉。痛むところはない?これ飲んで!」回復薬を渡してくれたジョウは、たくましく感じた。心配そうに見てくるドウは少し大きく見えた。
「あんた達!ドーピングした?」サクラのコメントは的外れもいいとこだった…。
「サク姉!追いかけるぞ!動ける?」「当たり前でしょ!いてて…。」ハナちゃんが、涙を流しながらサクラに体を預けた…。
「ハナちゃ~ん!!ありがとー!!」抱き着いてくるサクラを、「うっとおしい」と思いながらも、ハナちゃんの目から出てくる涙が止まる事は無かった。
サクラチームの大金星であった。
みんなで追いかけようとしたが、サクラ達はボロボロだった。一度、安心して集中力が切れてしまえば、体が動かない。本当にギリギリの戦いだったのだ。
ドウ・ジョウ・ハナちゃん。誰か一人でも欠けていれば…。ボスゴブリンは魔王化していた。
もし魔王化していたら、ライたちも含めて違う結果になっていた事は明白だった。
~その頃~
ライ達は、聖域に空いた穴から、ちょっとずつ現れるホブゴブリンに苦戦していた。
しかも、一匹いっぴくが強いのだ。ライもケンもサクラ達が心配で平常心ではない。葛城は連戦でへとへと。シロは混戦が苦手。
そもそも、モモちゃんは攻撃手段が無い。
ボス逃走に気づいてから、1時間後。
「ケン!終わったか?」「はぁはぁ。終わった。葛城さん。大丈夫ですか?」「何とかね…。普通のホブゴブリンより強かったよ…。全部がコマンダー並みだ。」
「俺はモモちゃん公園に行ってくる。」「ライ。俺も行く。」「僕は、抜け道で避難したみんなを迎えに行くよ。ライ君。また、後で!」
俺とケンはモモちゃん公園に転移した。
「おい!これは、どういう事だ?ドウ!ジョウ!お前たちなんかやった?」ケンは驚いた。弟たちとサクラでは、この数のモンスターを相手するなんて不可能だと思ったからだ。「ドウ兄が、修羅になっただけ。ぷぷぷ」
ライもこの状況には驚きを隠せなかった、何か一つでも歯車が狂っていたらと考えると怖くなった。
4人の周りには、すごい数のホブゴブリンの死体と魔石が転がっていた。そして、やり切った感がにじみ出ている満身創痍の4人の姿があったからだ。
「はぁ、ヒーローは助けに来なかったなー」サクラは、小さくつぶやいた。「でも!守られるだけのヒロインなんていらない!ねぇー?ライー!!」サクラはMP切れと疲労でふらつきながらも、ライの背中をたたいた。本当に嬉しそうだった。
俺は、何のことかわからなかったが、うなずいた。「そうだな!!よくやった、!!」
どごーん! ドゴーン!
突然、ダンジョンの前で火柱が上がった。
「あっ!忘れてた。」「ホントだ…。」サクラたちは何か知っているようだった…。
「あれ?ピキーン?あれ?」サクラが何かぶつぶつ言っている。
作者からのお願いです
少しでも、続きが気になる。頑張れ。
と思った方、ブックマークや評価をお願いいたします。
☆☆☆☆☆をタップして、★★★★★にして頂いたら
モチベーションがすごい勢いで回復します。是非よろしくお願いします。