3-4「ケンの涙」
3-4話です。
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「ラ、ライ。どうだった?あの狼は何か知っていたのか?」「…。」「黙ってないで、なんか言え!聞きたくない事だって…。俺は聞かなきゃならねぇ!!」
俺はシロから聞いたケンの彼女の家族の話を伝えた。 正直、気が重い…。
「うおぉー!!なんでだー!!あいつが…麻美が…。麻美が何をしたっていうんだー!!」ケンは地面を叩きつけ号泣した。
かけてあげる言葉が、見つからない…。
シロが近づいてきた…。シロは、ケンの横にそっと近づき頬を舐めた。「…。」「お前…。慰めてくれてるのか…。」「大切な者を失う気持ちはよくわかる…。私もあの戦いの中で、一番仲良しだったローリを失った。散歩のときに、いつも撫でてくれる名前も知らない、やさしいおじちゃんや、「シロー」っていつも呼んでくれた元気な男の子も、もういない。」「ライ。こいつは、何を言ってるんだ…?」「シロも、戦いの中で友達や優しくしてくれた人を失ったって言ってる。」「おまえ、シロって言うのか。シロも泣いてくれてるもんな…。」
「でも、私は、これ以上大切な人や仲間を失う訳にはいかない…。亡くなった、みんなの分も精一杯生きていく。」「犠牲になった人の分まで、精一杯生きて行くって」「麻美ー!」 しばらく、ケンはそっとしておこう。
「サクラ。聖域都市に行ってくる。」「あそこの人たち感じ悪いし…。用事が済んだんだし、いいんじゃない?」「大切な、仲間になりそうな人をスカウトしてくる。」「知り合いがいるの?」「まぁ、何人かはいるだろうけど…。さっきシロに、スカウトしたい人を教えてもらったんだ。俺は行ってくるから、ケン達をよろしく。シロもみんなを守ってね。」「ライ。アカリたちを探してくれるのね…。よろしくお願いします。」
~聖域都市の中~
「すいませーん。月野さんていう一家をご存じないでしょうか?3人家族で、アカリちゃんっていう、8歳の女の子がいる家族なんですが…。」
「あー。ガリ野の家じゃないか?」「ガリ野?ですか?」「ここからまっすぐ行った木の下があいつらの家だ…。毎日毎日、20時間。オークを解体してるから、くせーぞ!風呂も入れねぇしな。ははは。」「なんか、酷くないですか?」「下級の奴は働けばいいんだ。嫌なら出ていけばいい。」「おう。それな!!」「ははは。」
胸糞が悪い。 何が楽しいんだ?
「ジョウホウ、アリガトウゴザイマス」 これ以上、こいつらと話をするのは限界だった。
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