1-1.「ダンジョン」
4話です。
本編スタート!!よろしくお願いします。
~2023年11月11日~
俺の名前は、小鳥遊 雷、雷と書いて「らい」と読む。この名前は父親がつけたらしい。弟か妹ができた時、風と書いて「ふう」と名付けようと本気で思っていたそうだ。兄弟合わせて風神・雷神にしたかったそうだ。ただの、バカである。もしくは中二病だ。重度のね。
良かったのか、悪かったのか、妹も弟も出来なかった。俺を生んで3年後、母が亡くなってしまったからだ。母の記憶は無い。持っている写真の母は、いつも笑っている。父親曰く、母親の口癖は「困っている人がいたら、助けて上げなさい。」だったそうだ。父の口癖は「甘えるんじゃない。戦ってから、自分で頑張ってから助けを求めろ。」うん。難しい。
俺は、頑張って何かをしようという意思のない者は助けないでおこう。そうやって17年生きてきた。これからも、変える気はない。
父は、仕事でタイに移住している。単身赴任というやつだ。季節になったらマンゴーとかマンゴスチンとか、日本では珍しいフルーツが送られてくる。バカみたいな量を送ってくるので、いつも近所に配っている。赴任が決まった時、「一緒に来るか?」と誘ってくれたのだが、俺は日本が好きなんだ。春夏秋冬すべての季節が好きだ。メリハリがあっていいね。
最近の、俺の趣味は一人キャンプ。と、友達がいないわけじゃない、いないわけじゃないぞ。ヨウチューブという動画投稿サイトで一人キャンプの動画を見つけて、やってみたらハマった。特に焚火を映している動画が別格だ。あのユラユラ揺れる炎を見ていると、なぜか落ち着く。だから、俺も焚火の動画をとってアップロードしているんだ。
ばあちゃんから相続した、裏山が俺のキャンプの場所だ。週末はキャンプして、そのまま学校に行く。
今は、11月11日 午前0:00 明日は学校だから、夜更かしはほどほどにしよう。焚火の薪が足りないな。薪を乾燥させている小屋(屋根だけ)に取りに行った。
小屋の横に、洞穴がある。「….。」こんな穴無かったんだが…。
懐中電灯は持っているし、ちょっと入ってみるか。
ピキーン。人類初特典を確認しました。
『人類で初めてダンジョンに入った人記念として、ユニークスキル【生物共通言語】を与えます。』
脳内にシステム音が響いた。
「生物共通言語?なんじゃそりゃ?ダンジョン?」俺の頭の上には?がいっぱい並んだ。
ちょっと不安だけど、もう少し奥まで行ってみるか。
目の前には、ゼリー状の、ぷにぷにした物体がいた。
「侵入者だ!!くらえ!!」
目の前の、ぷにぷには俺に、いい勢いでぶつかってきた。
左肩に衝撃を受けた。結構痛い。感覚的にはマッチョのボディビルダーがドッジボールを本気で投げたぐらいのスピードが出てたから、それぐらいの衝撃なんだろう。まぁ知らんけど。
ピキーン。人類初特典を確認しました。
『人類で初めてモンスターからダメージを受けた記念に【鑑定】を与えます。初見のモンスターって怖いですよね。』
【鑑定】だとどうやって使うんだ!?
「ちっ!殺り損なったか!侵入者、やるな!」
「…。」さっきから、聞こえてくる話し声は、この、ぷにぷにが話しているのか!?
「おい!ぷにぷに!痛いじゃないか!いきなり、攻撃してんじゃねぇ!」
「!?侵入者、貴様しゃべれるのか!?」
ピキーン。人類初特典を確認しました。
『人類で初めてユニークスキルを使用した記念に【オリジナル】を与えます。提案してください。』
続きが気になるよ。
応援してやるよ。
って方
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前作も完結しておりませんが、よろしくお願いします。
[3章完結]俺のスキルが「ハートを盗む」だったんだが....。こんなスキルで異世界生きていけますか?こっちは必死に生きてるだけだ!
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