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神の盟友  作者: 八重桜インコ愛好家
第七部 “和国・北洲の戦い”編③
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【第七部】第一章 連絡

【鬼月まであと13日・夜】

――富央城・三の丸・屋敷――



「にゅ~~~~っ……!」 


 ここは富央城三の丸にある神楽達にあてがわれた屋敷。


 畳の上であぐらをかきながら琥珀がうなり声を上げる。その頬はぷっくぷくだ。不機嫌さを隠そうともしていない。


 それもそのはず、神楽達が中々帰ってこない。


 神楽達が馬頭軍を迎撃するため富央城を出立してからというもの、琥珀はラルフ、エーリッヒ、クリスと富央城で留守番をしていた。


 と言っても、たかが2日。しかし、琥珀にとっては神楽達と2日離れるのも苦痛なのだ。


「落ち着けって。今日が戦でこっちに連絡する余裕が無いんだろ。ほら、追撃や事後処理だってあるだろうしよ」

「そうだね。神楽達なら大丈夫でしょ。何かあったらレインがすぐ僕達に連絡をくれるだろうし」

「焦っても仕方ない。気持ちはわかるけどね」


 ラルフ、エーリッヒ、クリスが口々に琥珀の気をなだめる。それでも琥珀の頬はぷっくぷくだ。


 そんな折り、<護符通信>の反応が琥珀達に入る。


「青姫ちゃんにゃ!!」


 琥珀が満面の笑みで、ラルフ達も安堵の表情を浮かべながら<護符通信>に応答した。



(青姫ちゃん!! 無事だったにゃ!?)

(う、うむ。戦は大勝だったのじゃが……)


 青姫の歯切れが悪い。琥珀達に緊張が走った。


(誰かケガしたにゃ!?)

(レインは無事か!?)

(あ、いや、無事じゃ、皆たいした怪我もない)


 では何が問題なのだろうか。琥珀達は黙って青姫の言葉の続きを待った。<護符通信>越しに青姫のため息のような音がもれきこえてきた。


(実は、我が君が後城に向かってもうた……。こっちで知り合った烏天狗達が人質を取られてるから助けに行くと言ってのぅ……)

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