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神の盟友  作者: 八重桜インコ愛好家
【第一部】“エクスプローラー養成学校”編
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【第一部】第三十八章 理事長室への呼び出し

「アレン君。放課後、職員室まで来てくれる?」

「え、はい。でも、何でですか?」

「この前の事件のことでお話があります」


 休みが明け登校し、朝のHRが終わり担任が出て行った時だった。女性教官に呼ばれ、何事かとついていくと、このような要件を伝えられた。


 この女性教官は、この前アレン達が仮面の集団を撃退した後に状況確認でかけつけた教官だった。あの時は不審者の拘束を優先していたため、碌な話もしてなかったな、そう言えば。


 その後自警団にはきちんと何があったか伝えたが、やはり学園側としても事情聴取をしたいのだろうか。


 女性教官はそれだけ伝えると、さっさと離れていった。入れ替わりにエリスとカールが来る。


「アレン、どうしたの?」

「ああ、なんか、放課後に職員室に来るよう言われた」


 尋ねてくるエリスに正直に返す。


「あの教官って、あの時現場にきてた人よね?」


 アレンはうなずく。


「やっぱり事件のことについて聞きたいのかな? 自警団から話が入ってると思うけど」


「そうかもね」

「お前も大変だな」


 エリスとカールもそんなもんだろうと考えていた。



――でも、それは大きな間違いだった。



 休み時間中、「この前は大変だったな」、「あの仮面の変な奴ら、知り合い?」など、一部の生徒から同情や興味本位の質問を受けて答えるのに気疲れしたが、エリスやカールのフォローもあり、なんとか無難に切り抜けられた。


――放課後――



「じゃあ、職員室に行ってくるよ」

「私達も職員室の前までついてっていい?」

「やることもないし、それに気になるしな」


 特に断る理由も無かったので、アレンはエリスとカールを連れて職員室に向かった。ちなみに、稲姫と琥珀は学校では獣化してもらっており、狐と猫になっている。


 稲姫はアレンの腕に抱かれながら、琥珀はそんな稲姫に不満をもらしながら俺の肩にぶら下がっている。器用だな――よく落ちないもんだ。



「失礼しまーす!」


 職員室前につくと、稲姫と琥珀をエリスとカールに預けてから職員室に入る。アレンは自分を呼び出した女性教官を探すが、その前に別の男性教官から声をかけられた。


「わざわざ来てもらって悪かったね。こっちに来てくれるかな」


 教頭だった。アレンは教頭に連れられ、とある部屋の前まで移動した。



“理事長室”


 部屋の扉にはそう書かれたプレートが貼られていた。教頭が扉をノックし――


(くだん)の生徒をお連れしました」

「入りなさい」


 女性の声が中から聞こえ、入室が許可された。「失礼します」と教頭が扉を開け、アレンも一緒に入室した。


――理事長室――



「よく来たわね。そこにおかけなさい」

「失礼します」


 理事長に促され、テーブルをはさんで空いている席――理事長の対面に座る。他には、校長と、アレンを呼び出した女性教官が既に席についており、教頭も残りの席に腰を下ろした。


 皆が席に着いたのを確認すると、理事長がおもむろに口を開く。



「さて、じゃあさっそく本題に入りましょうか。――アレン君、貴方には、本校の卒業試験を受けてもらいます」



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