表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の盟友  作者: 八重桜インコ愛好家
第五部 “和国・北洲の戦い”編①
334/494

【第五部】第六十三章 【過去編】⑥飛翔

――“御使いの一族”の里・神盟旅団本部――



「おお!? 飛べる! 飛べてるぞ!!」

「上手ですの!♪」

「我が君! ピノ! ちょっと待つのじゃ!!」


 お堂の外に出た神楽は早速羽ばたいて飛翔する。ピノはそんな神楽の横を楽しそうに飛んでいる。焦った青姫が慌てて二人を追いかけた。


 そんな時――


「うわっ……キモっ」


 思わず皆が声の発生源を見る。クレハだった。皆が驚きで静かだったからか、その声は不思議とよく通った。



 クレハの声が聞こえたのだろう。ピノがキッ!とクレハをにらむ。


「気持ち悪くないですの! カッコいいですの!!」

「べ、別にあんたに言った訳じゃないわよ! カグラには似合わないって言ってんの!!」

「なんだ()()()()。うらやましいのか?」


 ピノの横で神楽がドヤ顔だ。得意気にあおってみせる。


「あ、あんたねぇ~……っ!!」


 クレハが飛んだ。風属性の上級魔法<飛行(フライ)>で。そして神楽に向かってくる。


「――あ。こいつ飛べるんだった……。逃げるぞピノ!!」

「はいですの!!♪」

「だ、だから待つのじゃ!」


「待ちなさぁ~~~いっ!!」


 そうして、しばらくの間、空中での追いかけっこが繰り広げられるのだった。



「――うん。戻せるな」

「よかったでありんす……」


 しばらくして、神楽達は地上に戻ってきた。皆が『はよ戻れ』と急かしてくるので、渋々ながらも神楽は羽を解除した。光に包まれると、元の腕がある。服も着ていた。


「どうやってるでありんすか……?」

「よくわからんが、俺も魔素を持てるようになったみたいだ。たぶん、それでだろうな」

「余と縁を結んだ時からじゃな。――なんだ、気付いておらなんだのか?」

「俺と縁を結んだ後は、身体の気の量が増してるだろう?」

「た、たしかに!? なんか違和感あると思ったら!!」


 朱雀と白虎にそう言われ自身の身体を確認しハッとなる神楽。今までに無い変化に戸惑っている。


「なるほど? つまり、魔素を持ったから、ピノの形態変化的な身体の変質も可能になった?」

「おそらくはな」

「服は?」

「知らんが、其方の魔素が染み込んでるからじゃろ? 青姫達と同じじゃ」

「へ~……便利なもんだな」


 神楽は試しに服を変化できないか試してみる。朱雀の言う通り、自分の魔素が染み込んでいて、なんなく思った通りのものに変化させられる。


「もうあんた、人間じゃないんじゃないの……?」


 呆れたようなクレハのそんな発言だが、うなずく者は多かった。



「我が君。腕以外には羽を出せないのかえ?」

「試してみるか……できた!」


 青姫の提案に従い、自分の背に意識を向ける神楽。今しがた獲得した<形態変化―翼―>を試してみる。


 すると、問題なく背中に羽が生えた。飛翔し、スイスイと空を飛んでみせる。これならまぁと、皆も神楽が羽を生やすのを認めるのだった。

 


 そうして神楽は、複数の有用スキルを獲得した!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ