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神の盟友  作者: 八重桜インコ愛好家
第五部 “和国・北洲の戦い”編①
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【第五部】第六十一章 【過去編】④縁結び……朱雀、白虎

――“御使いの一族”の里・神盟旅団本部・お堂――



「では、誰からされますか?」

「もちろん余じゃ!!」


 神主の問いかけに、朱雀が元気に答え前に出る。


「神主さん、ほんとに……?」

「そのためにここに来たのではないのですか?」


 怖じ気づく神楽をジロリとにらむ神主。神楽も覚悟を決めて前に出るのだった。



「神楽よ。この像はなんじゃ?」

「ん? ――ああ。それは、うちの一族のご先祖様と、そのパートナーの神獣様らしい」


 お堂の中には、ある人間の男性と、稲姫の様に人化した神獣の女性が手を取り合い、微笑みながら見つめ合う像が祀られていた。


 そう説明すると、朱雀も納得顔だ。


「ふむふむ。本当に仲が良かったのであろうな。でなければ、この様な幸せそうな表情はしておらんじゃろうて」


 朱雀の言う通り、二人の像は、見る者の心を温かくさせる程幸せそうなものだった。


(この二人がいなければ、きっと今の“御使いの一族”は無かったのかもな……)


 神楽もなんとはなしに像を見つめそう思う。やがで、こちらに声をかける神主の指示に従い、朱雀と縁結びを執り行うのだった。



「朱雀様! おキレイでしたの!!」

「当然じゃ! 余と神楽じゃからな!!」


 朱雀との縁結びが終わり、二人して縄の外に出る。


 ピノの言う通り、とても綺麗な光景だった。


 儀式中、二人の入った輪の外に灰色の粉がまかれたが、これは、儀式の成否を見極めるためのものであり、縁結びが問題なく成れば、灰色の粉は輝きを放つ。


 その色合いは当事者によって様々であり、神楽と朱雀とでは燃えるような真紅だった。それが威容を誇るように光り輝くものだから、見ていた者達から感嘆のため息がもれた程だ。


「どれ。次は俺だな」

「じゃあ、やるか」


 朱雀が下がると、ウズウズしていたのだろう、白虎が前に出る。そして、白虎と二人で縁結びを執り行うのだった。



「白虎様もスゴかったですの! キレイな金ピカでしたの!!」

「ははは! そうだろう!?」

「うむ。余にはちぃとばかし及ばないが、見事じゃった!!」


 白虎との縁結びでは、粉は金色に輝いた。それも輝き方が力強く、見た目凄く豪華だった。



「最後はピノだな」

「はいですの!」



 最後はピノだった。神楽はピノと二人で地面に敷かれた円形の縄の中に入るのだった。


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