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神の盟友  作者: 八重桜インコ愛好家
第五部 “和国・北洲の戦い”編①
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【第五部】第二十三章 皆との合流

――和国・北州・北部海岸部――



「いや! よくないだろう!? どういうことか、きちんと説明しろ!!」


 神楽達が琥珀との再会を喜んでいる中、水を差す椿。


(もう……意外と細かいなぁ)


「琥珀。どうしてここがわかった?」

「もちろん稲姫ちゃんの気配を感じたからにゃ! 昨日ここで消えた時は焦ったにゃ」

「だってさ」


「全然わからん!!」


 って言われてもな。俺だってよくわからない。


「他の皆は無事か?」

「もうすぐ来ると思うにゃ。この近くで探してたから。――あ、来たにゃ!♪」


「今度は船だと!? ――まさか、(だま)したのか!?」

「いやだから全然!? 仲間を呼ぶって言ったじゃん!! ――あれ、言ったっけ?」

「――くっ! 流石に私だけでは……!!」

「はいはい落ち着いて! 戦わない! 戦わないから!!」


 応援を呼びに走ろうとする椿を急ぎ背後から羽交い締めにする。


「――な!? どこを触っている!? 貴様っ!!」

「わ、わかったから落ち着いて!」


 そんなひと悶着をしている間にも船が海岸に泊まり、仲間達が降りてきた。



「……む。また女の人。心配してたのに」

「全く。気が多いな、お前は」

「君らしいけどね」


 どうやって船を傾けずに泊めているのかはわからないが、とにかく無事に泊めてあり、そこから“青ノ翼”の三人――レイン、ラルフ、エーリッヒが船から降りてこちらに向かってきた。


 レインなどは椿を羽交い締めにする神楽をジト目で見つめている。――どことなく頬も膨らんでいる気がする。



「我が君~~~……む?」


 上空から神楽を発見し、いつものように真っ直ぐ滑空してくる青姫。だが、神楽が椿を羽交い締めにしているので空中で急停止する。


「我が君。覚悟はよかろうな?」

「よくねぇよ!?」


 何故か両腕を上に掲げて<豪火球>を作り出そうとする。


 だが――


「――む? 魔素が乱れておるな」


 結界内であることが幸いした。青姫は違和感に戸惑い、いつもより小さな<豪火球>を不思議そうに眺めている。


「おのれ! やはり攻撃する気ではないか!?」

「違うから! ――違わないけど、違うからっ!!」



 しばし遅れて現れる(ミズチ)が場をおさめるまで、神楽は椿を全力で抑え込み続けるのだった。



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