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使えない勇者達の異世界召喚  作者: 瑠那
一章 導かれし使えない者達
8/12

聖剣と呪い1

出てきた剣は鍔の部分に6枚の花弁を思わすような形をしている両刃の直剣。片手で持つには少し重いがなんとか振れた


焚き火の番は最年少のカイト以外の男性陣で受け持つことにしたのだが、眠れないので順番がくるまでこの剣を振ってみることにする


高校の体育で少しやったくらいにしか剣道は分からないからともかく両手に持って縦に横に振る


たまにビューッと音がするくらいで良いのかどうかは分からない


そうして適当に休憩しながら剣を振っていたら前の番の葉隠さんが交代を知らせにきた


「トオルくん順番ですぞー、っと剣を振って自己練とはまたまた」


「そんなんじゃないですよ、順番来るまで暇だからなんとなくしてただけですよ。それじゃあ変わりますね」


茶化してきた葉隠さんに有無を言わさぬように口早に交代する


何か考えているのかわかりませんが含み笑いをしている葉隠さんをテントに入らせてから俺は焚き火の番につく


1人になってから改めて魔王に言われたことを思い出す。そう加護と同じく俺に宿るという「呪い」についてだ


加護の時と同じく目を瞑り考えてみると同じように呪いも文字で浮かんだ


『聖剣の属性に応じた姿になる』


ゲンジの魔力が育たないものやカイトの力強くならない呪いに比べて曖昧なものである


しかしここから考えるとあの聖剣は属性が変えられるってことなのかもしれない。言わば今は無属性で今の俺は無属性の姿ってやつなのかもしれない


そう考えると、剣の鍔の花びらは扱える属性ってことなのかもしれない


そう思い試しに炎をイメージする


焚き火に揺らめく炎。今までは炎と言えば、荒々しく燃え上がるイメージを持っていたけれど、こうして焚き火を見ているとむしろ優しくゆったりと燃えているようにも感じる


優しく燃え、辺りを照らす


そう考えていたところで聖剣が淡く光りながら形を変える。長さはあまり変わらず、いわゆるナックルガードと呼ばれる装飾が付き、刃は火が揺らめいているような波打っている赤を基調とした剣に変わっていた


同時に身体が熱くなる。これが呪いってやつらしい。熱さと苦しさで身悶えながらなんとか治まるのを待つ


そうして治まった辺りでふと身体を見てみると驚愕した


「な、な、なにこれーー!!」


いつもより甲高い声をあげてしまいハッとする。急いで戻さなきゃ、と


呪いの恐ろしさを身をもって確認したので、急いで元に戻ろうと聖剣の元の形をイメージする。幸い特徴的な形をしてたおかげで元の形に戻せたおかげか元どおりの俺の姿に戻れた


ともかく、呪いってのは把握した。この聖剣は便利だとは思うけどここぞと言う時にしか使えないな、としみじみ思いつつ夜は更けていった


______



翌朝、日が昇り始めたくらいで自分からいつも早起きだから、と言いながら起きてきた竜胆さんや朝練でなれてる、と起きてきたゲンジの2人と軽い挨拶を交わす


自分から朝食の準備に取り掛かってくれる竜胆さんと焚き火の最後の番をゲンジに交代して俺もテントで横になることにする


まあ、結論から言うと色々な意味で朝食の良いにおいがしてくるまで寝られずそのまま朝食を頂くことになるのだった

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