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使えない勇者達の異世界召喚  作者: 瑠那
一章 導かれし使えない者達
3/12

最初の邂逅

翌朝、食堂に呼ばれて軽く食事を取った後改めて昨日の大広間に集められた俺達


なんだか高校に入学した後数日間続くオリエンテーションみたいな気がしてくる


せっかくなのでその気分に乗って周りを観察してみることにする


1番最初に目に付いたのは美少女だった。黒髪ストレートに白いカチューシャがよく映える。手足はすらっとしており、凹凸は控えめだけどスレンダーさがまた良い、そんな美少女だ。


次に目に付いたのは昨日声を荒げたギャルっぽい女の子。一晩経ってとりあえず落ち着いたのかは分からないけれど、見た感じは普通にしている。

肩くらいまで伸びた金髪はなんというのか分からないけど、オシャレにセットしている。異世界に来てもそういうことが出来るのはある意味すごいことなのかもしれない


そこまで思考を巡らせながら観察していると、近くにいたやつらが声をかけてきた


「あの2人が君のお気に入りというやつですか?」


「女の子は皆この俺のものなんだから諦めた方がいいぜ?」


声を掛けられた方を見ると同じくらいの男が2人


片方は少し茶色味がかった黒髪が目にかかるくらいには伸びたいわゆるイケメンくん。もう片方も黒髪だが顔は特段目立つ感じではないが、イケメンくんよりがっしりした体型に見える


「いや、別にそういうのじゃなくて!ただ周りを見たら目に付いたんだよ」


嘘はついてない


2人は少し笑い、冗談だと言いながら自己紹介してきた


「僕は須藤快斗。高校2年だよ」


「俺は五條源治!俺が主人公だ!」


須藤に五條か。五條が主人公かは置いといて、俺も名乗る


「俺は七宮徹。トオルって呼んでくれよ」


よろしく、と両手を出すと2人は握り返してくれる


「ああ、こちらこそよろしくね。僕もカイトでいいよ」


「なら、俺もゲンジって呼んでくれよ。よろしくな、トオル」


2人と打ち解けられたところで、ふと聞いてみることにする


「2人は加護っての分かるか?俺はどうも選ばれなかった方みたいだから感じなくてさ」


そう言うと2人は首を傾げる


「なんとなく感じねーか?目を閉じてると文字が浮かんでくるんだよ」


「うーん、分からん」


「僕も似たような感じで文字として出てくるかな、格闘スキルって文字が」


カイトは結構細身なのに格闘って、なんかミスマッチな感じだな


「俺は五大元素適性って出てきた!まさに主人公って感じだな!」


ゲンジは魔法系ってことか?こっちはこっちでイメージに合わない気がする


そんな話をしていると眼鏡をかけた少し暗めの男が話しかけてきた


「ちょ、ちょっといいぃかな?」


ドモリ気味なところを見ると普段あんまり人と話さないのかもしれない


目の前の眼鏡の男にゆっくりでいいから、と先を促す


「ぼ、僕は葉隠駿だ。よ、よろしく頼むんだな。で、だけど、えっと…七宮くん?で良いのかな?」


「は、はい。トオルで良いですよ」


「そ、そうかい?じゃあトオルくん。加護が分からないって本当かい?僕ですら隠密って加護を貰ってるみたいなんだよ」


「えぇ、やっぱりわからないです」


そう答えると、葉隠さんはプルプルと震え出す


三人で大丈夫なのかと声を掛けると急に叫び出した


「い、い、異世界転生にありがちな最初は無能に見えるけど実は最強系主人公キターーーーッッッ!!!!」


びっくりするわ


うるせーぞ!とヤンキーっぽい人に葉隠さんは小突かれる


注意されて落ち着いたのか、痛がりながら葉隠さんは小声で話し始めた


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