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神様は雑魚になりました。  作者: エッセル
1/1

1.堕天


「さて」と、少し溜息をつき、長い足を組み直し、

明らかに大物が座るかのような椅子に座っていた

女は女の目の前にいる男にこう告げた。

「あなたは、私に何をくれるのかしら?」

と女がその男に言うと、

ハァハァと、まるで犬が餌を食べようとして、主人が「待て」と言って我慢できないような犬みたいなヨダレを垂らしまくった男は「全てです!」本来はこの言動から察するに女に対して男は惚れているという事に値する。だが、女は「ふつーにキモいよ。こんなとこまで来てくれてさ、でも言動考えてよ。キモいよ普通、、。」女がどストレートに言いにくいような事を男に言うと男は泣きながら、「そんなひどいことをいうなよ、、。俺はこの日のために、この日のために、、。」ハァと溜息をつき、もう一度足を組み直して、「もういいわ。」と言い、パチッと指を鳴らすと、男の姿は完全にその場から、消失していた。

「あー。退屈ね。」

女は神だった。

神とはこの世界における絶対の地位、それは揺るぎなくそして、その者の願いも絶対。

「ニートラス・アグネス」

それが女の名前、髪は長く腰の辺りまであり、色は白に染められ、紅の眼に美しい顔立ちと長身、神とは言わず、女神と言ってもいいほどだった。


ある日、アグネスは暇を持て余していた。神は忙しい物ではない。暇なのだ。座っていた椅子から腰を上げて、髪を翻して、指をパチッと鳴らして、こう告げた。

「ゲート」

突如、アグネスの前に光り輝く門が出現し、光り輝く門から村らしきものがチラリと映り込んでいる。

「さて、今日はここに行きましょうか。」

アグネスは毎日の日課の村探索に今日も出掛ける。

理由は勿論、アグネスの世話係をする優秀な従者を探すためだ。

門を潜り、アグネスはあっという間に村に着いた。

それは「ニトラス」という5人ぐらいしか居ない村で最早それは村と呼べるのかが、気になるが、アグネスにとってはどうでもよい。

「もし、そこの貴方」

村の近くにいた如何にも臭そうな見た目で痩せ細り、ほっぺたというものは存在するのか疑問に思うほどの痩せた男はアグネスに応える。

「何でやんすか?」

「貴方はアグネスという神はご存知で?」

無論、アグネスは当然知っているだろうと自信を現し、フフッと心の中で笑っているのは絶対言えない。

だって、神だもの。

「何でゲスか?食べ物でゲスか?」

とまるで興味もなく、アグネスというのが、食べ物というのを、妄想して、その村人はヨダレを垂らしていることを他所に、その応えを聞き、アグネスは、、

すっごく、動揺していた。

(あれ?おかしいな、、。確かに神の仕事はゴミの分別と神獣のエサやりをやっているのだけれど、でもでも、ここ最近、人を救ったわ。えーと、、ご飯食べた、、これって違うわよね人救ってないわ。ご飯しか食べてないわ、、。最近、暇すぎて、自分が神って事忘れてたわ、、)

という動揺はあえて、胸の内に秘めて、少し咳払いをして、髪を翻して、まあいいわと言わんばかりに、その村人に背を向け、村を後にした、、。

「なんだってゲスか?あの人?」

村から少し歩いたところに、「ニダダレ」という、ネーミングセンスやばい少しこなれた感じの都市がある。そこに向かおうとして、「ゲート」と、いつも通りに、ゲートを潜ろうとした時、何かが引っかかた。

「あれ、おかしいわね。ゲートの中に身体が入らない。」

今度は助走をつけて、その白い髪をなびかせながら、

ゲートに突っ込んだ。すると、ゴンッ!と頭とゲートが衝突した音が響いた。

「何かが、おかしいわね。そうよ。アレよアレ、暇すぎて、最近、魔法を行使してなかったから、まだ慣れていないのよ。」

と、今の状況を開き直るかのように、ゲートを開けたまま、この場を後にした。

もう、歩くしかないと、歩いた先に、一人の勇者的な男がいた。その男はアグネスを見ると、いきなり、「私は、ヤキニクノタレ王国十二勇士の内の一人、グラムというものだ。カルビ様からの命令で、ここから先は王国の領土になっている。この先進むのであれば、遠回りか、私に許しを得た上でこの王国に入国することを許可する。」

全身鎧武装で鎧から蒼い瞳が少しだけ見えている。

アグネスはこの王国以外に行き場所がないので、

面倒臭いが許可を得ようとした。

「わかったわ。で、どうすればいいのかしら。」

「簡単だ。私を倒したら良い。」

「は?」

「王国に入国するだけで、騎士倒すとか意味の分からない方針ね」

「だが、それが私が王から課せられた使命だ。」

「わかったわ。」と言い、アグネスは指をパチッと鳴らして「ヘル・フレイム」と告げると空から蒼白い炎を纏った岩石が落ちてきた。だが、その岩石をいとも簡単には、そのグラムは両断した。両断したその剣は二つの色に分かれていた。青と赤まるで、対立を表しているかのように。

アグネスは少し笑った。

「やるわね。さすが、王国十二勇士と呼べるだけはあるようね」

指をパチッと鳴らし、「これはどうかしら?」

アグネスが出そうとした魔法は神を超える最強の魔法、だが、それが何故か出ない。

(あれーー?なんででないの?さっきからおかしいわね。もしかして、初期不良かしら?)

と疑問を心の中で言っているのも束の間、グラムがものすごい勢いでアグネスの懐に立ち、姿勢を低く、そして、呼吸を整えて、こう告げた。「ベルエル」

その瞬間、グラムの斬撃が、アグネスの首筋を撫でた。アグネスの首は両断され、残ったのはアグネスの頭と胴体、そう、敗北し、そして、死んだのだ。

グラムが紅蒼の剣を鞘の中に納めると、溜息をつき、「これていいか?」と、木の陰に隠れていた少女に告げた。

少女は満足気に、「あぁ、100点だ」

と、グラムを後にする。

少女は「まあ、これで、感謝をしてくれ、君はこれから、弱者を知る事になると、、」


ある日、女性は喧嘩していた。姉のピンズとつまらない喧嘩、それでも兄妹、姉妹はこういうものなのだ。

母のナイズが、「イリクー。ご飯出来たわよ。」

と言うと、

「この先はまた後でね」

「ふん。」

急いで、階段を降りて、食卓につき、母が作ったグラタンを口に頬張る、

「美味しー。」

「当たり前よ。お母さんの料理は世界一なんだから。」

食事を済ませるや否や、姉妹は家の庭で遊んでいた。

魔法ごっこだ。

この世界でほ、魔法というものが存在する。魔法は魔力がないと出すことは出来ない。神経から脳に、脳から信号を送り、魔法を出す。この世界の魔法は至ってシンプルだ。

幼い姉妹はまだ微力な魔法しか出せないので、魔法ごっこと言っている。母のナイズも、子供なので、微笑ましく見ていた。

姉のピンズは、ある名案を思いついた。魔力を圧縮した魔法の玉を作れば、雪合戦的なモノが出来るかもしれないと、

ピンズは、魔力を放出して、魔力を手で圧縮して、玉を作った。

「出来た!イリクもやってみな。」

「うん。わかったよ。お姉ちゃん。」

イリクは姉のピンズを見習い、気合いを入れて、魔力を放出して、魔力を手で圧縮した。

「出来た!」

姉のピンズは目を疑った、、姉の魔法玉は白い、この世界は基本、常識的に考えて、白いことが魔法がまだ未熟だと言うことを現す。だが、イリクは蒼白い魔法玉だった。

「イリク、それ、どうやってしたの?」

「知らない。」

まあいいやと魔法ごっこをしようとして、魔法玉を投げようとした瞬間、母の姿が無かった。

「待って、お姉ちゃん。」

「何?」

「お母さんの姿が無いよ。」

「多分、買い物とか、行ったんじゃない?」

「そうか。」と姉の答えに納得した、イリクは魔法玉を投げた。

母のナイズは30分の買い物を済ました後、家に向かった。上機嫌で、鼻歌も歌ったナイズは自分の家を見た瞬間、喜びが絶望に変わった。

「嘘でしょ、、、。」

家は蒼白い炎に包まれていた。

家が炎に包まれているのはこの際どうだっていい、

娘の安否が心配である。

「ピンズ!イリク!いるなら返事して!どこにいるの?」

庭にいる姉妹に気づいたのか、母は蒼白い炎を避けながら、そこにはイリクがいた。

「ああ、よかった。アナタが無事でいてくれて」

ギュッと抱きしめて、

「イリク、早く、脱出するわよ。ピンズは?」

母のナイズは異変に気付いた、だが、気付きたく無い、だって、それは、、。

「ピンズ!ピンズはどこなの!?イリク!」

泣きながら、イリクは、言った。

「お姉ちゃんは、、私の魔法玉に当たって燃えて消えちゃったよ、、。」

「え?」ともうそこに絶望感などないただただ唖然としている。

もう、ここにいたら、自分達まで、炎の巻き添えになると察した母のナイズは、蒼白い炎から脱出した。

炎から脱出したナイズとイリクは、ひとまず、いっときの安心感に浸った。イリクは目の光がない、あの遊んでいた時の目の輝きは闇に堕ちていた。

ナイズは、絶望感に浸るイリクを他所に、電話をしていた。電話から漏れ出ていた美しい声だけが聞こえる。イリクは絶望感しかないが、何故か、この人の声は耳に入った。

「とても安心する声」

ナイズは、電話相手と、

「今、言ったように、私の娘は蒼白い炎を出しました。ピンズが出したようにはとても思いません。

ここまでくれば、もう私は娘を世話する事はできたせん」

と言うと、電話相手は、

「で、私の所に来させるという相談ですか、、」

「はい。」

「断る理由などないのですが、少し、質問というか、再確認なのですが、」

少し間を開け、

「なんでしょうか?」

「本当にそれは蒼白い炎ですか?」

「はい。」

「分かりました。では後程、、。」

そこで電話は途絶えた。

「イリク、行くわよ。」

イリクは母の目が血走っているのが見えた。それもそうだ。買い物帰りはどうでもいい、家が、そして、我が娘がこんな状態で状況なのだから、

近くの小さいホテルに泊まった後に、すぐにホテルを出た。

急ぎ、向かった先は、とても大きい城だ、装飾も凝っている。ドアノブは金に染まっている。中に入ると、

メイドがズラリと大名行列のように立っていた。

階段から、コツコツと階段を下る音が聞こえていた。

髪をなびかせて、ヒラリとしたスカートから少し足が見え、蒼の眼と金髪、美しい顔立ちだった。

階段を下り終えて、母とイリクの前で、

スカートを指でつまみ、足を交差させて、お辞儀をした。

「私は、ヴェネシィク家当主のソフィ・デレマーテと申します。此度の件、そして、電話の件全て、私の耳に入っています。ナイズ様ですね。そして、」

ソフィは、その美しい顔立ちで、ニッコリと、

「イリクちゃんですね。」

この声を聞いて、イリクは思い出し、そして、安心した。

「ああ、安心する声だなあ」と、、、。


とある高層ビルの屋上で、少女は笑った。

コツコツと、持っている杖を鳴らして、空にこう告げた。

「ディソレ・デレマータ」

空に紫の魔法陣が現れ、晴天の要である。太陽すらも隠した。辺りは闇で覆われたのである。

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