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ヤドカリ警官  作者: 直井 倖之進
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プロローグ


               プロローグ


 昨年、あるひとつの法律が施行された。

 “スクールポリス法”である。

 SP法と略されたこの法律は、その名のとおり、学校の中に交番を置くというものだ。

 SP法が法案として承認された際は、「警ら地域が限定的になるのではないか」、「制服警官が校内を巡回すると、子供たちが委縮してしまう」等、多くの批判を受けた。

 しかし、時期を同じくし、児童を狙った犯罪が相次いで発生したことで世論は一気に流れを変える。加えて、「交番を公共施設に移動させることは、節税にもつながる」との意見がそれをあと押しし、法案承認から僅か三か月で、SP法は法律として施行される運びとなったのである。

 全国に三万あまりある小中学校のうち、三千校がリストアップされ、そこに近隣の交番が入り込んだ。

 学校のひと部屋を間借りしていることから、そこで働く彼らのことを、人々は、「ヤドカリ警官」と呼んだ。

 本年、四月。所轄署の地域課に卒業配置され、ヤドカリ警官の一員となったひとりの男がいた。

 彼の名は、()(なか)(こう)(いち)。勤務場所は、西桜小学校内交番。

 警察官としての人生をスタートさせたばかりのこの年、真中は、あるひとつの選択をする。

 それは、彼にしてみれば、水たまりを避けて通るか飛び越えるか程度の違いしかない小さな選択。

 だが、五年生の少年、(はや)()にとっては、将来の夢をそこに見出すほどの大きな選択でもあった。

 ご訪問、ありがとうございました。

 次回更新は、4月10日(月)を予定しています。

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