おみやげ
だんご虫さんが、おうちの とびらから そとに 出ると、かんかんでりの なつの 日ざしが まぶしく かがやいて います。
「あついなぁ~。ぼくも アイスクリームも このままじゃ とけちゃうよ。すこし いそごう。」そう、ひとりごとを いうと のんびりやの だんご虫さんには、めずらしく すこ~し足を はやめ、あるき 出しました。
だんご虫さんが、むかっている先には むらが あります。
むらに つづくみちは きのう ふった雨で まだ しめって います。みちに のこっている 小さな 水たまりは 日ざしを はねかえし きらきらと 光っていました。
しばらく あるいていると とおくのほうに 色とりどりの たてものが 見えてきました。
だんご虫さんは、うれしくなって スキップを しながら、うたを うたいだしました。
それは、こんな うたでした。
《村に ついたら おいしい おみやげの アイスクリームを わたすんだ~。つめた~い アイスゥ~ 。おいしい アイスゥ~。 》
なんだか かわった うた です。
せなかに しょった 大きな かごも スキップと うたの リズムに あわせて ゆっさ ゆっさと ゆれました。