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力は力、どう使うも使うの者次第

















頭に響く声






小さきもの、我を呼んだのはお前たちか?




小さく愚かな人の血を引く者よ




我に何を望むというのか






その声は、どこか人に対しての失望があった。




もう・・・・・人とは関わりたくない・・・




人は、愚かにすぎるから・・・


人は、弱すぎるから、




しかし、お前たちの強き望みの声が私をここに呼んだ。




アルバは、その声に縋り付いた。




『僕は、レオンを助けたい、母様を僕に優しくしてくれる皆を、


優しい言葉を、笑顔をくれる人達を、


それから、できたら苦しんでいる島の他の人たちだって、


僕は、本当は助けたいの・・・


皆を傷つける人達から皆を守りたいの。』






アルバのその言葉に、


声が絶句し、呆れたような気配がした。




まだ汚れを知らぬ小さきものは、


欲張りで無欲と見える




どこまでそのままでいられるのか・・・




アルバはその言葉に首を傾げる。




穢れ無きお前の心を穢してみたいと思うてしまう




クククと笑った後、声は、




力は力、どう使うも使うの者次第




お前の望みは守ること、


お前の言う皆を守る為とやらにお前の敵を排除してやろう




え?


と思った時には既に




幾つもの巨大な渦巻きがそこに発生していた。






悲鳴、絶叫の後、


平穏を取り戻した海に浮かぶアルバとレオンを残し、


気が付けばその海には人も船も無くなっていた。








「ケートスを連れ帰ることは諦めなさい」




何もかもが薙ぎ払われた海を呆然と見つめながら


アルバは、


父、シルクが残した言葉を思い出していた。

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