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「ガマンするな・・、無理するな・・


キレイに笑うなよ・・・・私は、それが痛い。」


















「・・・・・・」


その時、鎖の一本が外れた。


やっと頭だけ動かせたアルバは、


レオンの方を見て息を飲んだ。




「馬鹿・・・・馬鹿アルバ・・・・」






レオンは、泣いていた。


アルバと同じように青ざめた表情で、


アルバを石から庇ってくれた時の頭の傷と、


その前の弓矢から庇ってくれた腕の傷口に


包帯を巻いて、


服も、ここまで来るのにどうしたのか、


所々が破けてボロボロの姿をして


後から後からこぼれ落ちる涙も拭わずに


まだアルバを縛り付けている鎖を切ろうとしていた。




「お前が、そんなんだから・・・


俺・・私は、たまらなく・・・・・」


「・・・え!?」


レオンの泣き顔をじっと見ているアルバの目に、


見るなとでも言いたげに


手のひらを被せるとレオンは、


そっとアルバの方に顔を寄せ、




「お前・・・・アルバ、お前を絶対死なせないから・・・」


吐息と一緒にそんな言葉をアルバに渡す。




「・・・どうして・・・・どうしてなの・・・・そんなに。


僕、僕は、レオンが傷つく方が痛いよぅ」


そう言葉を返すアルバに重ねてレオンが言う。




「ガマンするな・・、無理するな・・


キレイに笑うなよ・・・・私・・は、それが痛い。」


急ぐぞ、ちょっと手荒になる


そう言って、レオンは、アルバの鎖を断ち切った。




アルバの心の中で何かがカタンと鳴るのを感じた。

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