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ゴブリンでも出来る大量生産 ―耐火煉瓦編―

 今回は技術チートにおける製造設備について話すよ。

 鉄作るにしても、ガラス作るにしても、前回の硝石の作り方みたいにハーバー・ボッシュ法とソルベー法を利用した化学チートやるにしても、高温(2000℃以上)を作る必要がある。

 そのためいろんな物質溶かしたり反応させる温度にするための炉は必要不可欠。

 で、炉を作るわけだけどさ、これ結構むずいんだよね。

 なんでかって言うとまずそもそもの話、炉がその中の温度に耐えられないといけない。

 作ってる最中に破損とかしたら出来ないし事故のもとになるし危険だからね。

 で、その温度に耐えるため、現代では『耐火煉瓦』とか『耐熱煉瓦』とか言われるものが使われている。

 さて、もうこの辺で技術チート書こうと思っていろいろ調べた人はお気づきになったと思う。

 『耐火煉瓦ってどう作るの?』

 ………これ調べても出てこないんだよね。

 煉瓦なのでいわゆるセラミックに分類されるわけでいろんな土とか粘土とかいろんなのを混ぜて焼き固めれば出来るとは思う。

 ただ、知りたいのは細かい成分比率だよね。

 でもな、成分比率とかどこの企業でも企業秘密なんだw

 だから一般人には分かんないし作れねえ。

 なのでこの辺は地道に作っていくしかないので一足飛びに出来ない。

 多分これ作るだけで10年は軽く飛ぶんじゃないかな。

 その辺はまあ転生した時に頑張れ。

 で、具体的な比率は置いといて耐火煉瓦に使われる素材について説明しよう。

 耐火煉瓦には幾つか種類があって主に作れそうなのだと、アルミナ質煉瓦、マグネシア質煉瓦、珪石煉瓦とかかな。

 それで、それぞれの性質については以下のとおり

 

 珪石煉瓦:シリカを主成分とする。化学的性質は酸性

 アルミナ質煉瓦:酸化アルミニウムを主成分とする。化学的性質は中性。

 マグネシア質煉瓦:酸化マグネシウムを主成分とする。化学的性質は塩基性。

 

 と簡単に説明を書いたわけだけど後ろに化学的性質書いてるのが目につくよね。

 酸性やら中性やら塩基性やら書いてるけどなんか意味あるの?と思うけどこれが結構重要。

 今回の煉瓦は炉で何かしらの物質を溶かして不純物を取り除いたりするわけだけどその不純物が煉瓦と反応しちゃったりするのね。

 歴史的には『転炉』を作った時に珪石煉瓦を使ってたせいでリンを含む鉄鉱石を扱えなかったらしい。

 さて、ここで簡単な化学のお勉強。

 酸性のものと塩基性のものを混ぜると激しく反応します。

 まあアルカリ洗剤と酸性の洗剤混ぜちゃダメってのは小学生でも習うから知ってるよね。

 リンの化合物であるリン酸を含むスラグ(製鉄する際に出る不純物みたいなもの)は塩基性であるため酸性の珪石煉瓦と反応するのは自明の理。

 というわけで中で扱う材料によって煉瓦を使い分けないといけない。

 まあその辺は試行錯誤するしかないよね……

 技術の発展には時間がかかるわけだよ。

 

 さて性質的な話したから次は煉瓦を作ろう!

 まあ簡単だよ、材料混ぜて水混ぜて粘土にしてある程度の形に固めて日干しして焼結すれば終わりだよ。

 え?端折り過ぎて、わかんない?

 じゃあもっと細く書くよ。

 

 アルミナ質煉瓦:ボーキサイトと炭酸カルシウム(石灰石を焼けばいいよ)を粉末状にして混ぜて焼き固めればいい

 マグネシア質煉瓦:酸化マグネシウムを焼き固めればいいんだけどマグネシウム手に入れる方法がワカンネ。多分、苦灰石あるいは滑石を焼いたりしてれば出来ると思う。

 珪石煉瓦:炭酸カルシウムと珪石を粉末にして焼き固めればいい。

 

 以上だ。

 あと一応補足だけど潤滑剤として粘土とか混ぜるといいかもしれない。

 まあ全然細かくなってないけどこれ以上のことはわかんねえ。

 だって経験とかないとわかんないことだらけだし、いくら調べても理論以上のことはわかんないよね。

 そもそも自分の専門じゃねえし……

 というわけで今回の話はこれでおしまい。

 ではまた次回。

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