表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

伝言

 娘が逝った。

涙を流しながら娘に言った僕の言葉に隣にいた看護婦は不可解な顔をしていた。何を言っているんだ、この親父は。とでも思ったのかもしれない。だが、そう思われても仕方ないと、僕自身も思ったのだから仕方ない。

 季節は娘の名前に似ていて春だった。桜が咲いたり散ったり、暖かく穏やかな季節の春に僕のたった一人の娘は死んだ。娘が死んだのは別れの季節である三月のことだった。

 正直いえば、ある程度の覚悟はしていた。娘の病状が急激に悪くなったこともそうだが、少し格好つけていえば、運命に足掻くことはできないと思っていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ