71.魔道具のお披露目
(1)0歳編
エリアーナSide
夕食前に湿っぽくなってしまった。
気を取り直して、一応形になった魔道具1号のお披露目もしておこう。
「リア:こりぇもちゅくりまちた!」
右手に持っていた魔石を見えるように掲げる。
一度色魔法を解き、持続時間は短くていいので、少なめの魔力を流す。
すると再び、髪色が金色に輝く。
精霊様達は、成り行きを静かに見守ってくれている。
また、家族が固まった。
使用人達はなんとか平然を装い、壁を背に立っている。
「祖父:それはなんだい?リアが作ったのかい?」
お祖父様が食いついたので、説明だ。
精霊様たちに、色魔法の使用は控えるように言われ、同じような効果を持つ魔道具製作を依頼してみてはどうかと説明されたところから話す。
流石にまだ、前世のことや異世界辞典のことは話していないので、うまく誤魔化しつつ説明していく。
試行錯誤と実験を繰り返し、安全性をしっかり確認し、実用化に足ると判断していること、次は瞳の色を変える魔道具の製作をするする予定なことを話していく。
終始驚いた様子だった家族が、説明を終えると次々に質問してきた。
「父:安全ということだけど、今日1日で完成させたのかい?」
「祖父:これもリアが作ったのか?」
「祖母:魔道具は専門の職人が作るものよ?まだ赤ちゃんのリアちゃんが作るなんて……」
「「すごい!すごい!」」
「母:本当にすごいわね」
終始驚きっぱなしの家族が、おかしくなっている……。
((リア:精霊様に教えていただいて、一緒に今日1日で作りました。でもまだ未完成ですよ))
そう、まだ未完成なのだ。
持ち運びに不便だし、気づいたのだが、魔法陣を定着させた状態で“形状記憶”を付与したら長持ちするんじゃないかと。
後で、精霊様達に相談してみよう。
それに課題は、瞳の色変えだ。
これは家族に相談してみたかったので、夕食を食べながら話をしてみよう。
魔石に入れた魔力がなくなり、効果が切れた。
お腹も空いているので、ご飯を食べることになった。
食べながらも、色々と質問されたり、精霊様に話を振ったり、とても為になる時間だった。
明日からも、魔道具作り頑張ろう!




