40.基礎から学ぶ
(1)0歳編
エリアーナSide
『風:話を戻すが、さっきも言ったように我らを通して使うのが“精霊魔法”。故に今お主らが使っているものは、魔法ではなく、精霊魔法なのだ。それを踏まえて、姫様には魔法の使い方を学んでいただく』
生まれたばかりなのだが、早速魔法講座かな?
早くないだろうか?
『光:使うのはまだ先、そうだな……生後3~半年くらいからだろう。それまではしっかり食べ、しっかり寝ることが仕事だ』
光の精霊様に言われ、ほっと一息。
だが、講義は始まるようだ。
起きている時間に少しずつ話を聞き、理解を深めるところから始めるとのこと。
何度も同じ話をするのは大変だからと、集まれるだけ集まり講義をし、講義を受けた者が、受けてない者に教える。
そして、間違いや正確さが足りない場合は、精霊様たちから補足がされるということに決まった。
祝いの席で講義を始めるのも無粋ということで、今は楽しく食事と語らいをすることになった。
さすがの私も眠くなってきたので、母と共に部屋に戻る。
「母:リアお疲れ様。疲れては無いですか?」
(リア:はい、母様。少し眠たいですが、疲れはないです)
私のしっかりとした話し方に、驚いているのか一瞬身を固くしたが、すぐに普通に戻り、ロナの腕に抱えられた私を優しく撫でる。
「母:母様と呼んでくれて嬉しく思います。リアは生まれたばかりなのに、しっかりとおしゃべりするのですね?」
優しく微笑みながらそう言うが、やはり気になっているのだろう。
愛し子だからなのだと納得をしてくれるのか、はたまた理由が欲しいのかは、分からないが、優しそうな家族だ。
精霊様たちの反応を見る限り、私を利用しようと思っているようには思えない。
いずれちゃんと話したいものだ。
(リア:いずれ、訳を話せると思います。私もまだ知らないことだらけなので……)
そう伝えると、眠気に負け、瞼が降りてきた。
「母:ありがとう、優しい我が子。ゆっくりおやすみなさい」
ロナから母の腕に抱きかかえられ、部屋に着いたのか、ベッドに下ろされる。
優しくおでこにキスをされ、私は深い眠りに落ちた。
訂正があり、修正しました。




