38.知らないこと
(1)0歳編
エリアーナSide
原初の精霊様たちとも話をした。
まず、私を守護するために力を得ているから生みの親でもある大精霊より力が強いのだとか。
でも、大精霊のように自分の属性の精霊や妖精を生み出すことはできない。
また、今の大人(だいたい20代前半くらいの見た目)の大きさから、縮小ができ、小学生くらいの大きさと、手のひらサイズの幼生サイズになることができる。
聖獣化と言ってそれぞれ動物の姿にもなれ、成獣サイズと幼獣サイズの二つの姿になれるらしい。
なんとも未知でいっぱいの世界で、面白い。
(リア:原初の精霊様たちに名前はあるの?)
『風:我らに名前はない。今まで誰とも契約をしたことがない故の。姫様と契約できる日を心待ちにしておる』
『水:だからと言って、契約を強制するつもりはないわ』
『無:自分たちを気に入ってくれたなら契約して欲しい』
他の精霊たちからも次々と契約について話をしてくる。
いまいち契約について理解ができていないし、まだ生まれたばかりだから保留にしておこう。
でも気になることだけ聞いておく。
(リア:そもそも契約ってなんなの?)
前世の地球での知識だが、魔法を使うために契約し、魔力と引き換えに魔法を使ってもらう。
そんな感じなのだろうか?
『風:まず、気と魔素というのが空気中に漂っておる。その魔素を体に取り込み、練り上げ放出するのが“魔法”。放出せずに精霊に渡し、魔法を使わせるのが“精霊魔法”という」
ふむふむ。
ん?今まで話し声で溢れかえっていた食堂に静寂が訪れた。
斜め左に座る父が小さく「やっぱりか……」と呟く。
大事な話だから静かになったのか、あるいは初耳だったのか。
「祖父:それは誠ですか?」
「父:本当のことらしいですよ、父上。私も自分の契約精霊から聞きましたから」
父と祖父とで真剣に、コソコソと話が始まる。
父と祖父は、誕生日席の私を挟んで向かい同士に座っている。
他の家族たちは驚きの表情で固まり、原初の精霊様たちは『知らなかったのか?』と口々に話している。
どういうことなのだろうか?
私にはこの世界の知識は皆無だから、知らなくても仕方ないことだが、父やましてや祖父たちは何十年も生きているのに、初歩的なことを知らないのだろうか?
訂正があり、修正しました。




