32.一時休息
(1)0歳編
光の原初の精霊Side
私たちが話す度に驚きの表情を浮かべる姫の家族たち。
正しい情報が伝わっていないのはきっと、過去の精霊を怒らせ国が消し飛んだ一件のせいなのだろう。
姫が生まれて未だ数時間。
知らぬことはまだまだあるというのに、大丈夫だろうか……?
『光:姫の母君。そろそろ休め。魔力循環も最低3日は無理をしてはならん。私か水のがそばに居る時に短時間という制約をつける。滋養のいいものを食べ、ゆっくり休む!これができてこそ次に行けるのだからな』
釘を刺しておかねば魔力循環をやりかねん母君だ。
まだ姫を産んだばかり、本来なら長話に付き合わせるのもどうかと思うところだ。
「母:わかりましたわ。ですがまだ、お話があるのでしょう?私もお聞かせください!無理は決してしませんので」
「祖母:マリアさん、光の精霊様の言う通り無理はいけませんよ。母はあなた一人なのですからね」
祖母君が諭す。
意外と頑固な母君なのかもしれんな。
「母:母だからこそですわ、お義母様。子供達のためにも、何も聞き逃したくないのです」
確かに一理ある。
だが、どうしたものか……。
『闇:もうすぐ夜になる。夕餉の後にもう一度短時間話をすると言うのはどうじゃろうか?今からなら二刻ほどゆっくりできるはずじゃ』
姫は寝ているし、母君も休ませたい。
私たちも今後の方針についてより詳しく詰める必要があるだろう。
それに、水の高位精霊に命じた風の高位精霊もまだ現れてはいない。
「祖母:精霊様方、この後夕食がございます。先ほど食事は必要ないとのことでしたが、今日はリアの生まれた日です。軽めのお祝いをするのですが、参加されませんか?」
祖母君が夕食に招待してくれるようだ。
その間、母君も食堂へ、姫も連れてお祝いをするという。
『風:ありがたく参加させていただこう』
私たちも食事が食べられないと言う訳ではないので、ご相伴に預かろう。
そこで、軽い語らいもできるだろう。
「祖母:苦手なものや食べられないものはございますか?」
こういった采配は、祖母君の担当なのだろう。
『土:あたし達に食べられないものはないわ。でも、塩辛いものや脂っこいものは苦手。甘いものは皆んな大好きよ』
今まで黙っていた土のが急に喋り出した。
まあ、彼女の領分だから仕方がないか。
半刻:1時間
一刻:2時間
二刻:4時間




