21.原初の精霊の要望
(1)0歳編
風の原初の精霊Side
姫様が寝てしまわれた。
仕方がない、なにせまだ生まれたばかりなのだから。
涙を一筋流し、柔らかく笑い、すぅすぅと寝息をたて寝ている。
憑き物が取れたような落ち着いた表情だ。
我らが現れ、話をし始めた頃の姫様はどこか落ち着きがなく、眉間に皺を寄せ、考えるような表情だった。
なので、少しでも安心してもらえたのなら幸いだ。
『風:まだ全ては話せていないが、姫様が寝てしまわれた。一時中断するか?』
『光:私はその方がいいと思う。母君の体も無理は禁物だからな』
確かに光のの言うとおり、無理は禁物だ。
我らにとっては、待ちに待った姫様の誕生だったため、気が急いてしまったが、何も急ぐことではない。
「祖父:はい、私共もリアが私たちの家族だと確約をいただいたので、安心しました。なので、また後日お願いいたします。マリアもリアも休ませてあげたいので」
リアの祖父の言葉に、大人たちがうなづく。
『光:ならば、最低でも10日ほど後母君の体を休ませた後がいいと思う』
光のが我らに向かってそう告げる。
確かに安産だったとはいえ、十分な休息は必要。
話はしっかり休んだ後でも問題あるまい。
それならば、一つだけ伝えることがある故、それを伝えて我らは姿を消すとしよう。
『風:姫様のご家族よ。我ら原初の精霊は、神たちより姫様の守護精霊としての役割を与えられておる。なので、交代で姫様の近くで見守ることになる。いつか契約を受け入れてもらえるその日まで共にあり、契約が結ばれた後は全員が常にそばにおる。邪魔やもしれぬが、了承してはくれまいか?』
そう、我らの使命は愛し子の、姫様の守護。
そのために、神たちから、精霊王様から力をもらっている。
母たる、父たる大精霊より髪色が濃い色をしておるのも、力のおかげだ。
それが最高位精霊と呼ばれる所以でもある。
ただ、このでかい図体が10人もいれば邪魔であろう。
小さくもなれるが、姫様はまだこの人型の大人サイズしか知らない。
ちゃんと説明してから縮小化なり、もう一つの形態“聖獣化”もお見せしたい。
訂正があり、修正しました。




