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誕生

(1)0歳編

『可愛いわね』

『小さいな』

『…やっと…逢えた』

『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』

『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』




「オギャーオギャー!!!」

暖かくなり始めた春の日の昼下がり、私は生まれた。

前世の、異世界での記憶を持って………。

そう、転生したのだ。

「お疲れ様、マリア。そしてありがとう」

「えぇ…ありがとう、あなた。グレイス、赤ちゃんを見せて」

遠くで声がする。

男女が複数名いるようだ。

水に包まれているかのようなそんな感覚。

ぼんやりと辺りを探ると、私は今洗われているようだ。

温かくて体も軽い……。

昔とは全然違う。

「きゃっ!」

私を洗っている人が叫んだ。

「どうしたんだ!何があった!子供は?無事なのか?!」

「私の赤ちゃんは?どうしたのグレイス!!」

若い男女と思われる人たちが、グレイスと呼ばれた女性の叫び声に慌てて声をあげる。

何があったのだろう?まだ目は見えないし、耳の聞こえもはっきりしないから状況がわからない。

「サイモン様、マリアベル様。…その…お子様の容姿が…」

「容姿?」

見た目に難ありなのだろうか?

神様には、手厚い加護をいただいたはずなのに……。

見た目は配慮してもらえなかったのだろう。

あまりの醜くさで悲鳴を上げるほどとは……。

「女の子なのですが、その…髪と瞳がその…銀色なのです」

「「えっ?」」

何がおかしいのだろう?

こちらの世界は普通にあり得る色ではないのか?

「我が家の色は、金髪に青みの強い碧眼。マリアの家の色は、金髪に青紫の瞳。銀など……」

「…銀は、神の色ですわ…なぜこの子にその色が…」

えっ?銀色?

確かに、天界であった神様たちは綺麗な銀髪に銀色の瞳だった。

それを考えればおかしくはないと思ったが、雲行きが怪しそうだ。

銀色が神の色と言うのであれば、なぜ私にその色が?

色の話までは、教えてもらっていないし……うーん。

というか、親の色を受け継ぐのが普通だよね?

もしくは、日本のように濃い薄いはあれど皆んなが黒目黒髪とか。

それが違うということは、どういうこと?






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