11.リアとカルティールの色
(2)1歳編
エリアーナSide
コース料理も終盤になり、フロマージュ。
クラッカー添えのチーズの盛り合わせが出される。
大人には、好みに合わせたお酒、子供には炭酸ジュースや果実ジュースが出される。
チーズは、そのまま食べたり、クラッカーにつけて食べたり、焼きチーズもある。
お酒のおつまみ的なものなので、子供用にはメロンのジュレが用意されていた。
楽しく談笑しながら、食事を楽しむ。
「父:リアが教えてくれた料理にデザートは、どれもとても美味しいね」
「シア姉様:デザート作りは私たちも手伝ったのよ」
どうやら姉様たちは、アイス作りとショートケーキを作ってくれたようだ。
「リア:とてもおいちいでしゅ!ありあと」
『風:姫様の知識をもとにした料理は最高ですぞ』
精霊様たちも口々に褒めてくれ、料理を作った料理人や兄様姉様たちを讃える。
褒められて嬉しそうにする兄様姉様たち。
涙を流し讃え合う料理人や使用人の皆んな。
こういう光景を見られるのはとても幸せだ。
皆んなお腹がいっぱいになり、料理人たちに感謝を伝え大広間の方へ移動する。
大広間も綺麗に飾り付けられていて、食堂と統一感を出された飾りが目に入った。
精霊様たちをモチーフにした飾りに、私といえばの銀色とカルティール家の青灰色の飾り付けだった。
そしてそこには、綺麗に整頓されたプレゼントの山があった。
壮観というべきか、なんというべきか……。
芸術のようだ。
というより、なんて数なんだ!
圧倒されていると、お祖父様に声をかけられた。
「祖父:皆んな張り切って、こうなったのだよ……。使用人たちや精霊様方からのもあるよ」
「リア:にゃんと……」
周りを見渡す。
誇らしげにプレゼントの山を見上げる使用人の皆んな。
早く開けてとそわそわする兄様姉様たち。
自信満々な様子の精霊様たち。
それを微笑ましく見守る大人たち。
でもそれでも冷静なのが、執事長コンビだった。
「テオバート:まずは席にお掛けください。たくさん食べた後なのですよ」
「ギルバート:食後のお茶とお菓子を用意いたしました」
嗜めるのは、年長のテオバード。
ささっと準備万端なのが、父と同い年のギルバートだ。
テオバートとギルバートに促され、大広間に用意された丸テーブルの席に着く。
大人たち、子供たち、精霊様たちがバラバラに用意された席に座る。
これは使用人の考えでなのか、珍しい配置になった。




