95.年越し
(1)0歳編
エリアーナSide
安心と泣き疲れがあり、結局夕食の時間まで爆睡しました、私です。
その後、私が望むことを教えて欲しいと言われ、改めて家族以外には伝えないで欲しいとお願い。
使用人数名には、精霊様たちからお願いされ話したことを伝えられたので、使用人の皆んなも家族だから大丈夫と伝えた。
今日は色々あったが、今年最後の日。
みんなでお祝いの夕食だ。
さすがに、年越しまでは起きていられないので、起きていられる時間は皆んなとゆっくり過ごす。
私にとっては初めての年越しだ。
前世では祈るように迎えていた新年。
また1年無事に過ぎますようにと何度願ったことか……。
それに比べて今は健康そのもの。
自分の足で歩けるようにもなったし、楽しいこといっぱいだ。
まだ、0歳ーーー。
楽しいことも、新しいことも、これから沢山ある。
家族のみんなと仲良く幸せに暮らしていければそれでいい。
精霊様たちと一緒に沢山のことを学んで生きて行ければそれでいい。
これから友達も出来たら嬉しいな。
精霊様たちは、さすがに友達とはおこがまし過ぎるし、人間のお友達。
前世では1人もいなかったから1人だけでも出来たらいいな。
そんなことを思いながら、宴会をしている家族たちを眺める。
「イル兄様:どうしたの?リア」
そんな私を見て、不思議そうにイル兄様が尋ねてくる。
他の兄姉もその声に心配したのか、私の顔を覗き込んでくる。
「リア:たのちいなと思って」
イル兄様もセレ姉様もシア姉様もヨシュ兄様もいて、家族みんなが笑っていて、私のことを受けいれてくれて、精霊様たちは私を守ってくれて、力をつけさせてくれて、幸せでいっぱいだ。
そう話すと、兄姉たちはにっこりと笑った。
「「「「楽しいのも幸せもこれからだよ」」」」
4人の声がハモった。
私は心からの笑顔で笑った。
「リア:あい!」
その様子を楽しく食べたり飲んだり、おしゃべりしていた大人たちが微笑ましそうに見ている。
この家族となら、来年もその先も楽しそうだ。
この家族の一員になれて良かった。
カルティール家に生まれさせてくれた神様たちに感謝を。
これからも幸せいっぱいで生きて生きます!




