講座のお願い
パンケーキとシロップの予行演習と味見が終わり、5班は食器や調理道具の後片付けと家庭科室の掃除を行い、家庭科室を退室すると、裕子が一同に声をかける。
「じゃあ、私安田先生に鍵を返してくるから、先に帰っていいわよ、お疲れ様」
「じゃあね、ゆうゆう、さ、みんな帰ろうか」
まりに言われて全員が下校すると、早速駿は全員に声をかける。
「今日はこのまま帰るな、みんなまた日曜日な」
「お疲れ様暁君、またね」
「今日はお前めちゃくちゃ駆け回っていたからな、まあ今日はゆっくりしていろ」
班員から今日は材料を買う為に駆けずり回ったりした事で疲れているであろうと気遣いの言葉をかけられて駿は帰宅する。
帰宅して、制服から部屋着に着替えようとすると、突然スマートフォンが鳴り、メッセージを確認するとホワイトペインターからのメッセージであり、着替える前にチェックをする。
『こんにちは、お疲れ様、実はねさっきの事なんだけど、リサ・バーンさんから狙撃講座を配信したいという申し出があってね、他にもダンジョンプリズマーから空手の講座もお願いしたいと言われたし、まずあなたに相談してから返信しようと思ったんだけど、どうかな?』
ホワイトペインターからのメッセージにはリサ・バーンからの狙撃講座の申し出があり、更にはダンジョンプリズマーから空手を教えてもらいたいというお願いもあり、相談という形でダンジョンプリズマー、駿に送ってきたが、駿は前日上田梨沙としてのリサと会っており、素顔、仮面で続けて顔を合わせるのは抵抗があるが、変に断ると勘繰られる恐れもあるので、駿は受けた方がいいというメッセージをダンジョンプリズマの口調で返信する。
『うむ、彼女からの狙撃講座は今後の私達の遠距離攻撃には役立つだろうし、彼女にしても接近戦の対応は覚えておきたいのだろうから私としては断る理由はないな』
返信してしばらくすると今度はホワイトペインターより返信がある。
『そうね、武器は違っても狙撃のコツは覚えておいて損はないものね、そうリサさんに返信しておくわ、じゃあまた今日の配信もよろしくね』
このメッセージを見てから駿は制服から部屋着に着替え、夕食を終えると再び部屋に戻り、ダンジョンプリズマーに変身する。
変身を終えると階層転移スキルで前回の階層まで転移し、カメラを起動させて視聴者に挨拶をする。
「諸君、こんばんは、ダンジョンプリズマーだ」
『よっ!待ってました!』
『今日も活躍期待しているよ』
早速まずはホワイトペインターとの合流を目指し動き出した。