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先輩後輩

 配信後、駿はダンジョンプリズマーとしてレベルアップしている事が自分本来の肉体にも反映されているかを確かめる為にも夜にランニングを実行するが、いざランニングをするとダンジョンプリズマーの仮面をかぶっている時ほど持久力は発揮できず、またダッシュも速くなっている感じはしないと実感するものの、わずかでもタイム等に変化はないかと考えた矢先にリサ・バーンこと上田梨沙と遭遇する。


「それで、君、中学生、高校生?こんな時間に遊び歩くと親御さんが心配するよ」

「ああ、いえ、親にはちゃんとランニングするって言って出てきたので」

「ランニング?そういえばジャージを着ているわね、もしかして何かスポーツやっているの?」

「今はランニングとかは趣味なんですけど、中学までは空手をやっていました」


 とりあえず駿は今は部活を含めた本格的なスポーツはやっていないと話し、中学時代までは空手をやっていた話をすると梨沙の目つきが変わる。


「空手?どこかで聞いたような話ね」


 この発言を聞いて駿は失言をしてしまったと考えた。前日の配信でリサ・バーンにも空手の講座をいずれするという約束をしていた為、空手から自分とダンジョンプリズマーに行きつくのではないかと不安になっており、梨沙の次の発言に何が来るか内心ヒヤヒヤしている。


「中学までは空手をやっていたって事は今は高校生?」

「はい、梅々(ばいばい)高校に通っています」

「あ!私の母校と同じだ、そうかそうかじゃあ君は私の後輩になるんだね」

「あ、そうだったんですか?上田さんを知ったのは大学くらいだったんで」

「無理もないわ、今の規定で高校にはクレー射撃部は作れないし、18歳未満にクレー銃も持たしちゃだめだから」

「そうでしたね……」

「運動するのは良い事だけど、こんなに遅くは遊び歩いていると思われても仕方ないよ」


 梨沙に注意をされた事で、改めてちょっと焦りすぎたと感じていた駿だが、とりあえず自分がダンジョンプリズマーという事はばれてなさそうなので安心した。


「すいません」

「まあ、私に謝る事でもないと思うけど、でもどうしてわざわざこんな時間にランニングしていたの?」

「実は俺1年生で、もうすぐ校外学習があって、その準備とかで忙しくてこの時間くらいしか……」

「校外学習?もしかしてバーベキューとかもまだやってる⁉」

「ああ、はい、一応自分が調理係なので」

「運動神経があって、料理できるなんてすごいじゃん君、私は当時レク係で射的を披露したかな」


 駿と上田梨沙は自分達が高校の先輩後輩であることを知り、梨沙は昔話で駿との親交を深めつつある。

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