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心情への配慮

 ゴブリンアーチャーの遠距離攻撃に思わぬ苦戦を強いられたダンジョンプリズマーであったが、人気配信者で射撃の名手であるリサ・バーンに救出され、窮地を脱し、ゴブリンアーチャーを撃退する事に成功する。


「なんか、たまにあなた達の動画を観ているとお互いのプライベートに踏み込まないような感じの約束をしているじゃん」

「ああ、それは最初の取り決めだったからな」

「互いにさ、正体ばれたくないからそうしていると思うし、それはいいと思うよ。でも、プライバシーを守る事と心情に配慮するかどうかはまた別問題でしょ」

「まあ、どこまで踏み込んでいいかどうか分からない事があるからな」


 ダンジョンプリズマーもホワイトペインターも互いや視聴者に正体を知られないために配信中もそれ以外もお互いのプライベートに踏み込まない約束をし、それを遵守してきた、しかし休んだ事が自分の行動に問題があるのではないかとリサに言われて若干動揺している部分がある。


「まあ、その原因はあなただけでなくてホワイトちゃんの強い秘密主義もあると思うかな」

「強い秘密主義か……」

「うん、私は何となくだけどダンプリちゃんの方がホワイトちゃんのペースに振り回されているような気がするかな、配信の先輩後輩はあるかもしれないけど」

「……、最初に彼女の提案を受け入れたのは私にとっても都合がいいと感じたからだ、だがもしあなたの言う通りだとするならば……」


 ダンジョンプリズマーは同じ仮面配信者だからこそホワイトペインターの提案は自分に都合がよく、暁駿として配信をやらなくてすむうえで配信活動ができるのだから都合が良いと感じていたが、リサの言葉を聞きそれがかえってお互いの壁を作っていたのではないかと思い始めていた。


「……んーーー、まあ私からみたあなた達はそう感じるってだけだし、きっとホワイトちゃんも後からでもこの動画を観るなら、そのうえでしっかり話すといいと思うな」

「ああ、すまないな」

「いいの、お姉さんのちょっとしたおせっかいだし、じゃあまた会おうね、今度はホワイトちゃんと一緒にね」

「ああ」


 ダンジョンプリズマーの言葉を聞いてリサはその場から去っていこうとするが最後にダンジョンプリズマーが疑問を投げかける。


「あ、待ってくれ!さっきのゴブリンアーチャーを直接狙わなかったのは何故だあなたの腕ならそれができたはずだ」

「ああ、私のライフルの弾丸威力はそれほどでもないから数発当てないと仕留められないのよ」

「そうだったのか」

「話はそれで終わり?じゃあ今度こそバイバイ」


 そう言って改めてリサはその場から去っていく。

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