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キャンプと空手

 駿達の校外学習の班での役割決めは裕子が班長、伽耶が副班長と決まり、残りの役割を決める話し合いをしていた。


「ここからちょっと細かい役割になるわね、調理、保健、レクリエーション、記録ね」

「高崎さん、どの役割から決めようか?」

「そうね、どれも大事だけど、校外学習ではバーベキューをしなくちゃいけないし、調理係から決めましょう」

「調理係ってどんな役割だったけ、料理以外も何かあるの?」


 伽耶が裕子に改めて調理係の役割を尋ねると、裕子が調理係の主な役割について説明を始める。


「調理係はもちろんこのバーベキューで中心になってもらうけど、料理だけでなく食材の厳選からその買い物まで責任があるわね」

「うひゃあ、なんかめんどくさそう」

「言ってるじゃない、楽な係なんてないって、それに料理も買い物も1人に押し付けないように注意しなくちゃ」


 まりは大変そうだと嘆いていると裕子が注意し、その際に高史が挙手をして裕子がさす。


「はい、奥野君、立候補ですか?」

「いや、立候補じゃなくて推薦なんだけどよ駿にやってもらうのはどうだ?」

「暁君に?」

「え?お、俺か?」


 高史が駿を調理係に推薦すると裕子と推薦された本人である駿は戸惑っており、駿はまず高史に尋ねる。


「ちょっと待てよ、なんで俺を調理係に推薦するんだ。いくら自分がやりたくないからって」

「やりたくないのは否定しねえけど、お前昔おじいちゃんから空手を習っている時にそういう事もしていたんだろう」

「え?もしかして暁君、山にこもって修行していたの?」

「へえーー、意外とワイルドじゃん、暁」

「いや、別に山籠もりで修行していたんじゃなくておじいちゃんの勧めでキャンプしながら空手を教わっていたんだ」


 丸山やまりは高史の発言から駿が山籠もりをしながら修行していると思ったが、駿はあっさり否定する。だが裕子から別の疑問が投げかけられる。


「ちょ、ちょっと待って?私には空手とキャンプが結びつかないんだけど」

「おじいちゃんが言うには自然の中でのトレーニングはいい空気に触れられるからいいって事らしいけど、山で変な物を拾って腹を壊してもいけないからって父さんからキャンプ道具を借りていったんだけどな」

「じゃあ、そこでおじいさんと一緒に料理をしたの?」

「ああ、バーベキューセットもあったし、自分で焼いた肉は美味しかったな」

「その美味い肉を俺達にも食わせる為にやってくれよ調理係」

「はーーー、分かったよ。みんなもいいか?」


 駿が高史以外のメンバーに尋ねるとそれぞれが返答をする。


「経験者がしてくれるなら安心ね」

「お願いね暁君、手伝えることがあったら言ってね」

「よろしくーーー」

「楽しみだな、暁君流のバーベキュー」


 一同も了承し、駿の調理係が決定した。

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