立候補すると
駿達の校外学習の役割決めだがとりあえず班長は裕子に決定し、元々話し合いの主動をしていたが、ここからは班長として仕切ると宣言し、早速次の役割について言及する。
「じゃあ次は副班長を決めましょう、これは言うなれば班長のサポート役ね、班長が手の回らない事のお手伝いをするのが主な役割ね」
「お、じゃあ俺立候補する」
「ずるいよ奥野、あたしに副班長やらしてよ」
「あら、2人共随分熱心ね」
裕子は高史とまりが副班長に立候補してくれたことに感心するが2人が立候補した理由を聞いて愕然とする事になる。
「だってさ、大体の事をゆうゆうがやってくれたら一番楽そうだもん」
「そうそう、こんな美味しい役割を他の奴に譲れるかっての」
「あなた達ね、班長だって全部が全部手が回るわけじゃないのよ、それにもし校外学習中かその前に私が体調を崩したらあなた達のどっちかが班長代理をするのよ!大丈夫なの?」
裕子は校外学習中やその前に自分が体調を崩す事になったら高史やまりが班長代理をする事になると言い、2人は口調が弱くなる。
「え、ああ、そ、それは大変だな……」
「う、うん……班長代理は自信ないかな……」
「だから言ったでしょう、楽な役割なんてないのよ、だからこうやって話し合って一番合う役割を当てはめているんだから」
「ね、ねえ、高崎さんやみんなが良かったらなんだけど、その、私に副班長をやらしてくれる?」
「ちょっとかやっち聞いてたの!ゆうゆうが休んだら班長代理をする事になるんだよ」
突如伽耶は自分が副班長をさせて欲しいと願い出てまりより班長代理になる可能性を指摘される。
「かやっち……、わ、私も班長代理は自信ないけど高崎さんが大変なら頑張ってお手伝いして高崎さんにも少しは校外学習楽しんで欲しいかなって思って……」
「碧さん……ありがとうね、碧さんもあまり私に気を遣い過ぎなくていいから碧さんのペースで頑張って」
「私じゃ頼りないかもしれないけどよろしくね」
伽耶が裕子に副班長を任されていいって空気になると駿達も言葉を発する。
「そうだな碧さんは教室の花の水替えをよくやってくれているし、高崎さんの手が回らないところを上手くフォローしてくれるからな」
「うん、僕もそう思うな」
「かやっち、もし班長代理になったらあたし達を頼ってよ」
「そうそう、高崎さんはついていけば安心感はあるけど、碧さんは支えてあげないとって気持ちがくすぶられるからな」
伽耶の立候補もあり、副班長は碧伽耶に決まったのだ。