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改めて勉強

 ホワイトペインターは視聴者のコメントを受け、ダンジョンプリズマーが空手を習っていたのではないかと尋ね、ダンジョンプリズマーは正体に迫られるのではないかと戸惑うが、習っていた事実を認め、講座配信の提案をする。


「講座配信?つまり私があなたに習っているところを配信するって事?」

「それだけでは少し芸がないから視聴者向けに投稿用の動画も別に撮って、より詳しい動画も作ろう。もちろん生徒役はホワイトペインターで」

「まあ、その為には私も動きを身に付けていた方が良さそうね、分かったわ。次回の配信は探索を中止してその講座配信をしましょう」

「決まりだな、だが明日は土曜日だな、比較的自由に動けるし、明日は準備の時間にあてさせてもらってもいいか?」


 ダンジョンプリズマー、駿は高校生である為、もちろん土曜日は学校は休みだ。その為、空手の講座の準備にあてたいと考えているのだ。


「分かったわ、明日の配信はお休みね、講座楽しみにしているわ」


 そう言って2人は脱出口を探し、そこからそれぞれ元来た場所に戻って行く。


 ダンジョンプリズマーは自分の部屋へと戻り、そこで変身を解除し、駿の姿に戻る。


「はあああ、びっくりしたなーーー、もう一瞬ホワイトペインターに俺の正体がばれるんじゃないかとヒヤヒヤしたな」


 ダンジョンプリズマーの姿でホワイトペインターと接している時は平静を装っていたが、自分の部屋に戻り、変身を解除すると気が抜けて言葉が出てしまった。


「あとは勢いとはいえ空手を教えなくちゃいけなくなったし、俺自身ももう1度1日かけていろいろ勉強しなおそう」


 駿が祖父から空手を習っていたのは中学まででそれ以降はダンジョンプリズマーになるまで動作すらしていなかったのだ。身体は覚えている者の、人に教える以上改めて正確な体の動かし方などを勉強しなおす必要があるのだ。


 そして翌朝、早速駿は空手の本を求めて書店を訪れ、ホワイトペインターに教えるのに向いてそうな本を探す。


 そんな中、突然どこからともなく声をかけられる。


「よお!駿じゃないか」

「高史!みんなも、どうしたんだ?」

「俺はマンガを買おうと思ったらみんなも来ていて、せっかくだからどこか行く約束をしてたんだ。それより駿、なんで空手の本の前にいるんだ?」

「もしかして駿、やっぱり空手部に入る事にしたのか?」

「ええ。ええっと。あ!そうそう!これこれこの空手の初心者向けのマンガの絵、俺好きなんだよな」


 咄嗟に駿は、初心者向けの空手の本に掲載されているマンガの絵を好きとごまかし、どうにかその場をあとにしようとした。


「それじゃあなーーー」

「あ、ああ……」


 駿の奇行にも見える行動に友人達は戸惑っていた。

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