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校外学習の日

 梅々高校のグラウンドに1年生の生徒が集まっていた、間もなく校外学習に出発するためだ、今はクラスごとにバスに乗る順番待ちをしており、待っている間、体調不良で欠席する事になった駿と同じ5班のメンバーが集まって話をしていた。


「まさか駿ぬきで校外学習を迎える事になるとはな」

「仕方ないわ、暁君のいない部分はみんなでフォローしあっていきましょう」

「そういえば奥野君、入院してから暁君と連絡ってとっているの?」

「病室じゃあスマホで電話はだめらしいし、LINEだけは送ってみたら元気そうだって」


 とりあえず高史は入院中の駿にLINEで連絡をとり、元気そうな事をみんなに告げる。


「そうなの良かった、私達が校外学習から帰ってきたら暁君も学校来れるようになりそうかな?」

「なんかお医者さんは退院後も休む必要があるっていってたらしいが、まあ俺達が行っている間に退院するみたいだしな」

「奥野君、碧さん、暁君の心配もいいけど、そろそろバスに乗りましょう」


 裕子に促されて5班のメンバーもバスに乗るとそれぞれ空いた席に座っていき、普段仲のいいメンバーと固まった。


 そして最後に担任の古賀が乗り込み、まず生徒達の点呼を行う。


「皆さん乗りましたね、それじゃあまずは点呼を取ります」


 生徒の名前を呼んで点呼を取り確認を終えると今度は生徒に校外学習の呼びかけを行う。


「欠席は暁君だけで、あとはみんないるわね。それでは皆さん、本日は無事に校外学習を迎えました。皆さんにとっては入学して初めての行事ですが、これはこの先の学校生活や皆さんの将来にも役立つと思いますので、しっかりと学んでください」


 まずは校外学習の意義を呼びかけ、更に出発の呼びかけを行う。


「それではまずは皆さんが泊まるホテルまでバスは移動しますので、それまでゆっくりと過ごしてください、途中気分が悪くなったりしたら遠慮なく先生や学級委員に言ってください」


 古賀がそう言い終えると運転手はバスを出発させてようやく、校外学習の宿泊先へと向かっていく。


「大変だよな高史、駿が急に休んでよ」

「まあな、おかげで少しバーベキューがメニューが減る事になってな」

「そっか、しかし駿のやつ、過労ってな、あいつ何をしていたんだ?」

「さあな、でも部屋でぶっ倒れていたらしいんだよな」


 高史はあれから古賀より自室で駿が倒れた事を聞いており、それを近くの席にいた丸山も耳にしていたのだ。

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