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駿の入院

 フェンリルとの戦いに敗れ命からがら撤退したダンジョンプリズマーは自室に転移して駿の姿に戻るがその瞬間倒れこんでしまう。


 物音を聞いた母親が駿の部屋に駆け寄り、倒れている駿に声をかける。


「ちょっと駿!どうしたの駿ーーーー!」


 その後起き上がる気配のない駿を見た母親は急いで救急車を呼び、駿は病院まで搬送される。


 両親ともに病院に付き添い、駿の診断と治療の終了を待っており、看護師が両親に呼びかける。


「暁駿さんのご家族様ですね、先生よりお話がありますので診察室までお入りください」

「はい……」


 看護師より促されて医師の話を聞く為に診察室に入ると用意された椅子に座るよう促される。


「まあ、お座りください」

「はい、あのそれで駿は……息子の状態はどうなんですか?」

「それが……特に身体への異常は見受けられなかったので過労という他ありませんね」

「か、過労ですか⁉」


 医師の診断では駿は過労と判断された。ダンジョンプリズマーのスーツが外傷を及ぼさず、ダメージも軽減していたが、今回のダメージは今までを大きく上回る為、駿の体力は大きく消耗していた事が理由だ。


「随分無理をしていたようですが、お心当たりは?」

「いえ、校外活動の準備に忙しくしていたようではありますが……」

「とにかく今は休養ですね、2、3日ほど入院してもらいますがそれで回復するかと」

「はい……」


 診察室を出て駿が入院している病室に様子を見に行くと駿は点滴を受けて眠っている様子であり、母が声を発する。


「駿は一体何をしていたのかしら?あれだけ楽しみにしていた校外学習に行けなくなるなんて」

「俺達の知らないところでいろいろ大変だったんだろうな。とりあえず駿の着替えを取りに一度帰ろう」

「そうね、でも私達も救急車で来てしまったし、タクシーを呼びましょう」

「ああ、それから学校にも連絡だな」


 校外学習前日、一旦通常の授業はこの日を終えたらしばらく校外学習までないのだがそんな中駿がなかなか来ない事に丸山が高史に投げかける。


「ねえ、奥野君、暁君まだ来てないみたいだね?」

「そうだな、珍しく寝坊でもしたか」


 しかし朝のホームルームの時間のチャイムがなっても駿は登校せず、担任の古賀が教室に入室して朝の起立をしてから駿について告げた。


「起立!礼!おはようございます!」

「おはようございます、今朝学校に暁君のお母様から電話が入りましたが、暁君はしばらく入院しますとの事です」


 古賀から知らされた駿の入院!その時高史達は?

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