音楽アプリを駆使して
丸山のマジックの確認を終えるとまりの提案でカラオケに行く事になり、駿達は近くのカラオケ店まで移動し、カラオケの部屋に入室するとタンバリンが気になった伽耶がタンバリンを鳴らしたのだ。
「こ、こんな風に?」
「うーん、もう少し大きい方がいいかな、歌をより盛り上げる為に置いているんだからさ」
「そう、じゃあ今日私タンバリン係でいるから」
「いや、みんなで順番にうたうからタンバリン係なんてないから」
タンバリン係と言った伽耶に対し、タンバリン係はなく、基本的にみんなで順番に打ち合わせ達はうたう事をまりが言うと伽耶は少し顔を赤くする。
「そ、そうなんだ、でも私うたうのは恥ずかしいかな、それに雪野さんの練習も兼ねているんでしょう」
「えーーー、うたわないの!まああたしメインでうたうとは思ってたけどさ」
「ささ、あまり時間がないし、雪野さんうたいましょう!それで本番にうたおうと思っている曲は?」
「時間が限られているから1曲選ぼうと思ったけど、中々決まらなくてさ、今日うたった中で丸山が譜面アプリを作ったらそれを見てゆうゆうが演奏しやすそうななのにしようかなって」
まりはまだ当日の出し物用の曲がまだ決められないでおり、丸山の譜面アプリ作りと裕子の演奏しやすさで決める事を告げると、早速裕子よりうたうよう促される。
「そうなのね、とりあえずうたいたいのをうたって」
「うん、それじゃあまずは」
カラオケの選曲を行い、まりがうたいはじめると早速丸山はスマートフォンを起動させ譜面アプリでの作曲を始める。
「お、おい丸山曲名だけで早速作んのか?」
「うん、ネットに譜面がある曲も多いし、それを打ち込めば譜面自体は作れるからね」
「すげえな丸山は」
早速打ち込みが終え、まりがうたい終えると丸山は裕子に譜面アプリを見せる。
「高崎さん、これを見て演奏して欲しんだけどピアノアプリはインストールしている?」
「ええ、インストールしているし、やってみるわ」
そう言うと裕子はスマートフォンのピアノアプリを起動させて丸山の作った譜面を見ながら演奏すると、その上手さに駿達は感心する。
「本当に高崎さん吹奏楽部だったんだな」
「すごく上手い、アプリじゃ本物のピアノと感覚が違うはずなのに」
駿達が曲に聞き入っている中、丸山はまりに尋ねていた。
「雪野さん、今の演奏でうたえそうかな?」
「もう何曲か聞かないと決められないけど、いいと思うよ、ありがとう丸山、ゆうゆう」
「丸山君にはともかく私にはお礼は不要よ、丸山君がいなくちゃ何もできなかったもの」
「でもゆうゆうがいなかったらあたしアカペラでうたう事になってたんだよ、それはさすがにきついかな」
それからもまりがうたい、譜面アプリとピアノアプリを駆使し、ようやくまりがうたう曲が決まったのだ。




