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出会った配信者

 ダンジョンプリズマーとして配信を開始した駿は早速、得意の体術で魔物を倒し、視聴者を驚愕させ、チャットコメントが騒がしくなる。


『おおお!体術キターーーー!』

『パンチだ!キックだ!投げ技は?』

『なんか必殺技無いの!取り高的に必殺技があった方がいいと思うよ、ヒーローなんだし』


 ダンジョンプリズマーは状況が落ち着き、アイテムの回収もひとまず終えたので少しだけコメントに言葉で返答する事とした。


「魔物の脅威は去ったし、少しだけ諸君らのコメントに返事をしよう。応援ありがとう、投げ技か、披露する機会があるといいのだがな、必殺技か、この程度の敵に必殺技など必要ない、強敵が現れたら披露してみよう」


 実際ダンジョンプリズマー、駿は空手を習っていたのでパンチやキックのような技は得意のだが、投げ技は苦手というか、やったことすらないので、素人っぽくなるのが目に見えている。


 そんな事を考えながらダンジョンプリズマーが先に進むと下の階層に降りる階段を見つけ、その状況を伝える。


「諸君、見たまえ、どうやら次の階層に降りる階段のようだ」

『そんなの見れば分かるって』

『いちいちカッコつける必要なくない?』

『で、降りるの降りないの?』


 視聴者の手痛いツッコミにダンジョンプリズマーは心が折れそうになるが、そこはなんとかこらえて降りる事を宣言する。


「ぬう、と、とりあえず降りてみよう、ダンジョンにはびこる魔物は私が成敗してくれる」


 視聴者によるツッコミの動揺を抑えながら階段を降り、降りると再び実況を伝える。


「まだ活動時間に余裕はあるし、もう少し進んでみるとしよう」

『おおお、それでこそヒーロー』

『活動時間なんて設定されているんだ?』

『リアルの事情?それとも変身時間?』


 もちろん駿にとっては明日も学校である為、いわゆるリアルの事情なのだが、変身時間に制限はあるのかという疑問が浮かんだ。配信を終えたらそこも確認してみようと考える中、魔物の集団が別の配信者か探索者を囲んでいたのだ。


「あれは魔物の集団⁉まずいぞ誰か襲われている、助けなければ」

『それでこそ、ヒーロー!』

『頑張れ、ダンジョンプリズマー!』

『おや、あれって?』


 ダンジョンプリズマーが魔物、そして襲われている配信者か探索者に啖呵をきっていく。


「まてい!貴様ら1人に対して大勢で囲むとは何たる非道な奴らだ、このダンジョンプリズマーが成敗してやる!さあ、君、もう大……」

「あ、あなたは……例の……」


 ダンジョンプリズマーが目にしたのは人気配信者であるホワイトペインターであった。仮面の配信者同士が出会った瞬間だ。

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