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滅びかけた世界は冷めた料理に似る
滅びかけた世界は焦げ付いた料理に似る、焼け焦げた街は苦い炭と焦げた肉、鉄か血の匂いが満ちている。
滅びかけた世界は冷えた料理に似る、しのつく雨に濡れ凍える街に愛情を見出す事はない。
滅びかけた世界は冷めた料理ににる、それでも喰えないわけじゃないさ、好き嫌いせずに食べるべきだ。
まだ世界は終わりではなく、君は明日も続いてゆく…生きゆくためには食べるしかない。
滅びかけた世界が冷めた料理に似るならば、温め直せば良いだけさ。
滅びかけた世界が焦げた料理に似るならば、スープを一つ付け足そう少しは食べやすくなりはずさ。
滅びかけた世界がどうしようもなく不味いなら、誰かと一緒に食べたら良い、きっと思い出に変わるから