VSおっぱい拳2~復活の虚乳拳~
「オラオラ、死ぬ覚悟が出来てんのか?おぉん?」
「フン…吠えるな、小娘」
時は大正
場所は静畑の山の上
少女と河童の血みどろの戦いから
半年ばかし
場所を麓の里に移して
残酷な歴史は繰り返される
「あわわわ…あいつ、殺したはずなのに!」
「あぁ、俺たち河童は不死身だからな、山の気を吸って再生したんだ」
震える少女は旅の格闘家
全国行脚の武者修行の最中この里に立ち寄り
迷惑な河童の退治を頼まれ
激しい戦いの果て河童を打ち取り
里の男(里に出入りしてる紳士な河童)と祝言を上げた。
胸が無いと嘆く娘を
男は優しく慰めたのだ。
男も河童、河童が尻を愛して止まぬは世の常
男は娘の尻を愛し
娘もまた男を愛した。
「なぁ嬢ちゃん?本当にこいつ強いのかい?私には雑魚妖怪にしか見えないぜ?」
一度敗れた河童は復活し
祝言を上げる、娘と男の前に復讐に現れた。
前回のさまざまなトラウマにより、取り乱す花嫁の代わりに
同じく格闘家であり全国を回っていた無二の親友が前に出た。
「めでたいダチ公の門出によう…、こんな河童が出しゃばりやがって!」
年にして10と5つ
女だてらに鍛え抜かれた四肢に力を込めて
獣じみた眼光で相手を射抜く
嬢ちゃんのスタイルが柔ならば
この娘のスタイルは剛
(前の嬢ちゃんは待ちだったが、こいつは突っ込んで来やがるな)
対する河童も馬鹿ではない
前回の敗北を反省し
今一切の油断は無い
相変わらず舐めるようにいやらしい瞳で
対する少女の体を隅々まで分析する
「気をつけて!そいつはおっぱい拳の使い手よ!」
「え?…おぱ?…えぇ!?」
今だ!
張り詰めた空気が緩んだ瞬間!
河童はおっぱい拳の構えを取る!
前回の攻めのおっぱい拳と対を成す、おっぱい拳の更に裏技!
足を蟹股に腰を落とした
ずっしりと重い重荷を感じるように
そして大きく両腕で円を描き
両胸の前、その空に見えざる二つの球体を抱え込む!
「えぇ…じょ…じょうちゃん?お…お…おっぱい?」
「目を離さないで!相手の構えを見て!あ…あれはもしかして!?」
ゆっさり
ゆっさり
「ぼよよーん」
河童はジワリジワリと近づいてきた
見えざる胸を揺らしながら
「えぇ……」
これは戦いなのだろうか、どうにも戦意が消えてゆく
まぁ、ムカつきはするからぶん殴るか
…そう
…娘がそう思った刹那!
殺意は、背後からやってきた
「ぼよよーん」
「ぼよよーん」
(さぁ、釣られろ!飛び込んで来い!わがおっぱい拳の恐ろしさ!とくと味あわせてくれる!)
「ハァ…ハァ…ギリィ…グゥウ」
「ど、どうした嬢ちゃん!?落ち着けって!?私が戦ってるんだからな!?」
「あ~…肩コルわぁ~!」
ブチ
(来い!)
少女は放たれた矢の如く
黒い憎しみの風となり、目の前の獲物に飛び掛かった!
「おっぱい死ねぇえええええええええええええええええええええええええええ!」
「えぇえええぇええ!??嬢ちゃぁああん!?」
憎しみに駆られ
理性を失った胸無少女は鍛錬した指先で刃(手刀)を作り!全力大振りで振りかぶった!
狙うは憎しみの対象!ゆさりゆさりと揺れる二つの巨乳!
「かかったな!それは虚乳だ!」
河童は即座に構えを解いた!
円を描き、虚を囲った腕は解き放たれて
少女の刀は空を切った!
「あぁ!しまった!」
我に返ってももう遅い!大きく捻り回転し、止まれない少女の肩に
自由になった河童の腕が伸び
そして捻りを後押しし
一瞬で少女を裏返した!
そう…河童の狙いは少女の背後!
二つに割れた尻にあった!
「尻子玉もらったぁああああああああああ!」
グシャ
「びぇええええええええん!」
「大丈夫か?お前の尻子玉は俺だけの物だぞ!?」
時は大正
場所は静畑の麓里
ミンチになった河童を前に
獣じみた瞳の少女は呟く
「うん、これ私の戦いだからな?」
少女は血で濡れた拳を河原で清め
親友の祝言へ舞い戻る
「貴方おっぱいよりお尻よね?」
「もちろんだ、特にお前のお尻が最高だよ」
しばらく会わない間に
親友は遥か高みに上ったようだ。
旦那河童だし
「まぁ…幸せそうだからいっかぁ」
なんとものどかな
静畑の里じゃった。
END